米CA Technologies(CA)から2014年8月1日に独立した米Arcserve。バックアップソフトの「Arcserve」といえば、ワールドワイドだけでなく、日本でもシェアが高い製品だ。CAの冠がなくなって、ビジネスがどうなるかに注目が集まっていたが、パートナー企業との協業関係が深まっているという。Arcserve Japanがパートナーカンファレンスを開催した今年3月、米Arcserveのマイク・クレストCEOが来日。「やはり独立は正解だった」と噛みしめるクレストCEOにインタビューした。

マイク・クレスト CEO
──独立してから、どのような効果が出ているのか。

クレスト 独立前よりもパートナー企業やユーザー企業と良好な関係を築くことができているという大きな効果が出ている。当社では、独立前から25~26か国で展開し、この領域を維持したまま、各国ともに販売が伸びている。これもパートナー企業との協業関係が深まっている証だ。

──強化した点は?

クレスト ワールドワイドレベルの営業組織を敷いた点だ。これによって、ワールドワイドで共通の販売戦略を講じて、ワールド全体でビジネスの拡大を実現した。また、信頼のおける人材を経営陣として招き入れたことも成長につながっている。

──課題はないのか。

クレスト 新しい国や地域に進出できていないことだ。独立してから、既存のパートナー企業やユーザー企業に迷惑をかけないことに力を注いできた。こうした方針によって、パートナー企業やユーザー企業から信頼を得ることができたと自負している。既存の国や地域で十分にビジネスを拡大できるため、新規参入していないという課題は小さなものでしかない。ただ、さらに企業規模を拡大していくために、今後は新興国を中心に新しい国や地域にも積極的に参入していく。

──実際、力を入れているサービスは?

クレスト 今、バックアップのニーズで多いのは、仮想環境とクラウドへの対応だ。当社では、統合バックアップ/リカバリソリューション「Arcserve UDP(Unified Data Protection)」を提供し、ユーザー企業のニーズに応えている。この製品は、ファイルバックアップとイメージバックアップの両方をサポートするほか、遠隔地へのレプリケーションや仮想環境に待機システムを準備しておく仮想スタンバイなど、幅広いデータ保護機能を備えている。また、北米ではできるだけ簡単に導入したいというニーズが高まっており、ハードと組み合わせたアプライアンスの提供にも取り組んでいる。これによって、中小規模の企業やシステムへの導入が進んでいる。

──日本はワールドワイドのなかで、どのクラスの立ち位置で、どのようなビジネスを手がけていくのか。

クレスト 日本は北米に次ぐ、2番目に大きな市場なので、今後も積極的に投資する。その一つがマンパワーの増強で、さらにパートナー企業が満足する体制を整えていく。おかげさまで、日本のパートナー企業からは、「前向きな独立」という評価をいただいている。パートナーシップを深めていくことで、日本市場でのさらなる成長を期待している。売上成長率については、最低でも前年度比20%以上は狙う。(佐相彰彦)