京セラコミュニケーションシステム(KCCS、佐々木節夫社長)は、6月9日、山口ケーブルビジョン(齋藤宗房社長)が、ケーブルテレビ応急復旧・強靭化無線システム「ワイヤレスリンク23G」の可搬型で、被災時でも地域住民へ早期に情報提供が可能な体制を構築したと発表した。

「ワイヤレスリンク23G」(可搬型)利用イメージ

 山口ケーブルビジョンは、有線テレビジョン放送事業やインターネット接続事業などを展開する中国・四国地方で有数のケーブルテレビ局。山口市、防府市、宇部市、美祢市の約20万世帯のうちの約15万7000世帯(加入率約75%)に、多チャンネル放送、インターネット、固定電話などのサービスを提供している。また、コミュニティチャンネルでは、自治体からのお知らせやニュース、災害時の緊急情報など、地域に密着した情報を提供している。

 13年7月に発生した記録的な大雨による土砂災害で、山口ケーブルビジョンは、サービス提供エリアの一部で光ケーブルが断線し、復旧までに数日間を要する経験をした。この経験などから、光ケーブルによる幹線伝送路の二重化や車載型のヘッドエンド設備(移動局)を導入し、被災時でも地域住民への情報提供が行えるようにケーブルネットワークの強靭化に取り組んできた。

 山口ケーブルビジョンでは今回、より強靭なネットワークをつくり、光ケーブルが断線した際も即座に復旧できるよう、ケーブルテレビ応急復旧・強靭化無線システム「ワイヤレスリンク23G」の可搬型を導入した。導入に当たっては、(1)小型・軽量でどこでも持ち運びができる(2)発電機と車載バッテリーから電源確保ができる(3)総務省から受託を受け開発されており性能面にも信頼性があるといった点をとくに評価した。

 山口ケーブルビジョンでは、今年5月に同システムを移動局に搭載して、災害時を想定したテスト運用を行った。無事稼働を確認するとともに、早期に復旧、情報提供ができる体制を構築した。

 KCCSでは、14年4月に同システムの提供を開始して以来、地方自治体やケーブルテレビ事業者などに累計26対向(15年5月現在)のシステムを提供している。今後も、無線技術のノウハウを生かし、ケーブルテレビ事業者や地方自治体の課題解決を支援していく。