電通国際情報サービスのシンガポール子会社であるISI-Dentsu South East Asia(ISIDシンガポール、工藤大助・Managing Director)は、東南アジア諸国のマーケティングに特化したデータサイエンス専門組織「データインテリジェンスセンター」を新設した。新組織は、シンガポール、タイ、インドネシアに専任メンバーを配置し、各地のISIDグループ拠点と連携してデジタルマーケティングサービスを提供する。

「データインテリジェンスセンター」が提供するサービスの概要図

 東南アジア諸国では、2015年末のASEAN経済共同体(AEC)発足に向けて、物品やサービス、投資分野の自由化が進んでおり、世界各国から企業が続々と進出している。しかし、同地域は多様な言語、文化、慣習、宗教が存在し、市場を取り巻く環境が非常に複雑だ。企業にとっては、各地域のソーシャルメディアや、アンケート、インタビュー、市場調査などから市場を的確に捉え、有効なマーケティングを行っていくことが課題となっている。

 新設したデータインテリジェンスセンターでは、東南アジア諸国と周辺国・地域のウェブサイトやソーシャルメディア上の膨大なデータをもとに、各国の市場環境を熟知した専門家が、機械学習や人工知能などのテクノロジーを駆使して、データを解析する。その結果を、販売促進や製品開発、リスクマネジメントなどに利活用するためのコンサルティングサービスを提供する。メンバーは、各国の教育機関でデータサイエンスやマーケティング分野の修士・博士号を取得し、政府系IT企業などで豊富な経験をもつデータサイエンティストを中心に構成した。

 また、各国の教育・研究機関と連携し、現地の学生がデジタルマーケティング領域の方法論や分析手法をビジネスの場で実践できるプログラムを提供するなど、東南アジア諸国でのデータサイエンス人材の育成にも取り組む。今後は、企業がクラウド上でVOC(Voice Of Customer)マーケティングを短期間で簡易的にスタートできるサービスなどの展開も予定している。