【杭州発】阿里巴巴集団(アリババグループ、張勇CEO)は、10月14~15日、杭州市の雲栖小鎮(Cloud Town)で、クラウド部門の年次最大イベント「2015 杭州・雲栖大会(COMPUTING CONFERENCE)」を開催し、富士康科技集団(フォックスコン)と共同で提供する起業家支援サービス「陶富成真」など、複数の新商材を発表した。

「陶富成真」を発表するフォックスコンの陳振國・副総裁(左)と阿里雲計算の胡曉明総裁

 陶富成真は、ハード機器を手がける中国のベンチャー企業に対して、創業支援やクラウドサービス、ECチャネル構築、生産支援などの一連のサービスを提供するもの。フォックスコンは、製品のデザイン開発やサプライチェーン、製品の生産などを担当し、アリババグループはクラウドサービスやビッグデータ分析基盤、インターネット販売チャネルなどを提供する。

 ベンチャー企業は、自前で生産設備やチャネル構築などの手間やコストをかけることなく、アイデアさえあれば、迅速にビジネスを立ち上げることができる。すでに先行して今年3月にサービスを開始し、280社のベンチャー企業が登録。このうちの120社の製品開発を実際に支援した実績があるという。

 中国政府は、「大衆創業、万衆創新(大衆の創業、万人の革新)」戦略を掲げ、中国経済の新たな原動力として起業家の育成に力を注いでいる。イベントで基調講演をしたアリババグループのジャック・マー(馬雲)会長は、「起業家の夢を実現させることが(当グループの)目標だ」と話し、起業家にエールを送った。

 このほかアリババグループは、阿里雲計算と中国科学院(CAC)が共同で次世代の暗号通信技術である「量子暗号通信」を研究開発することを発表。実用化後は、クラウドサービス「Aliyun」上で実装する予定だ。ユーザーは実装後、セキュリティを強化してデータのやり取りができるようになる。また、「Aliyun」の強化ポイントについては、人工知能(AI)プラットフォーム「DT PAI」やハイブリッドクラウドソリューション、IoTソリューションなど、新たに15の新サービスを提供することを明らかにした。(上海支局 真鍋武)

ジャック・マー会長