エレコム(葉田順治社長)は、法人向けNAS新製品10シリーズ39製品を、12月以降順次発売する。同社が市場を分析したところ、法人ユーザーの多くがコンシューマ向けNASを購入していたことが判明したという。それにより、今回「法人の法人による法人のためのNASの提案」をコンセプトに、法人用途に特化した「NetStor」「DataStor」2ブランドのNASに加え、充実した保守サービスを提供し、2016年度(17年3月期)にシェア20%を目指す。

 NetStorからは、エントリーモデルの「NSB-3NR1MLV(HDD1ベイ)」と「NSB-3MS2BLV(2ベイ)」、ミドルエンドモデルの「NSB-5MS2BL(2ベイ)」と「NSB-56S4BL(4ベイ)」、ハイエンドモデルの「NSB-76S4BL(4ベイ)」「NSB-76S4RL(4ベイ)」のLinux搭載NAS6シリーズを用意。20人クラスの小規模事業所から、100人クラスの大規模事業所まで、幅広いニーズに対応する。また、「Windows Storage Server 2012 R2 Workgroup Edition」を搭載した「NSB-75SCW2(4ベイ)」と同「Standard Edition」の「NSB-75SCS2(4ベイ)」の2シリーズもラインアップ。NetStorは、すべてのモデルに、消費電力や発熱が少なく、NAS向けHDDとして信頼性が高いとされる「WD RED」を採用している。

 DataStorからは、Windows Storage Server 2012 R2 Standard Editionを搭載したラックマウント型NAS「NSB-96S12RW(12ベイ)」と「NSB-96S12RWS(HDD9ベイ、SSD3ベイ)」の2シリーズを用意。データセンターの構築・拡張に適したハイエンドモデルで、両シリーズともに、HDDには「WD RED」の高信頼性モデル「WD RED Pro」を採用している。

 また、すべてのモデルに、クラウドへのバックアップ機能や、万が一の際のデータ消失を防ぐレプリケーション・フェイルオーバー機能、リモートアクセスやActive Directoryへの対応など、法人向けに特化したさまざまな機能を実装した。

 さらに、保守メニューとして「オンサイト保守サービス」「デリバリ保守サービス」などの、メーカーでは一般的な製品故障時のサービスに加え、同社が「革新的」と自負する「自営保守サービス」を用意。同サービスでは、販売店に保守パーツを提供し、販売店がオリジナルで保守サービスをユーザーに提供する。これにより、導入から保守までをワンストップで依頼したいというユーザーのニーズと、保守を自社で行うことで利益を拡大させたいとする販売店のニーズを満たすという。ほかにも、毎月10回の販売店向けハンズオントレーニングや自社サポートセンター、開発直属チームによる現地サポート体制なども揃えている。

 エレコムの葉田社長は、「グループ全体で、IoT関連のビジネスに力を入れている」と話し、その一環として、今回のNAS製品の発表に至ったという。また、梶浦幸二・常務取締役 商品開発部長は、「DAS(ダイレクトアタッチトストレージ)、ネットワーク分野の売上比率は業界3位で、まだ伸びしろがある」として、今回発表した製品をもって、市場に戦いを挑んでいく考えを示す。(前田幸慧)

同日発表したルータをもつ葉田順治社長(左)と、NASをもつ梶浦幸二常務取締役