サイバーソリューションズ(秋田健太郎社長)は、ウェブメールとメールサーバーの統合型メールシステム「CyberMail」において、自治体向けにLGWAN(総合行政ネットワーク)メールサーバーへの「無害化転送機能」を開発、2月末に提供を開始する。無害化転送機能は、総務省が推進する「自治体情報システム強靭性向上モデル」ガイドラインに対応し、外部から受信するメールのリスクを軽減することを目的としている。

 総務省は、昨年の日本年金機構で発生した情報漏えい事件をきっかけに、自治体に対してメールのセキュリティ対策を要求するようになった。また、今年1月にマイナンバー(社会保障・税番号)制度が施行されたことも、自治体にセキュリティ対策の必要性を迫る要因となっている。こうした背景を踏まえ、サイバーソリューションズが開発したのがLGWANメールサーバーへの無害化転送機能だ。

 無害化転送機能は、外部から受信したメールのテキスト情報を自動的に抽出し、URLのリンク機能と添付ファイルを削除してLGWANメールサーバーへ転送する。その際、削除した添付ファイルの内容をテキスト抽出し、メール本文内に展開する。これにより、添付ファイルを開封することなく内容を確認でき、添付ファイル開封のリスクを減らすことができる。外部からのメールもLGWANメールサーバーで確認できるため、自治体職員はインターネットメールサーバーにアクセスする必要がない。

 「メールサーバーで無害化転送できる製品は他にはない。ここが他社との大きな差別化になる」と、松山和博・営業本部ストラテジックビジネスグループ公共ビジネス担当シニアセールスエキスパートは語る。

 また、同じ公共ビジネス担当の竹瀬裕人氏は、「昨年12月の発表以降、すでに100件を超える問い合わせをいただいている」と好調ぶりを説明する。当初は職員数が多い自治体を中心に100団体での導入を目標としていたが、「全体の7~8割を占める小規模自治体も検討を始めている。恐らく100団体はゆうに超える実績を挙げられるだろう」(松山シニアセールスエキスパート)との見方を示す。パートナー経由の引き合い自体が半分以上だが、自治体側から直接の問い合わせも3割ほどあるといい、注目度の高さがうかがえる。

 サイバーソリューションズでは、こうした状況を考慮して「今年秋頃までに(全国約1700ある地方自治体のうち)約6分の1にあたる300団体での導入」(秋田社長)へと目標を上方修正している。(前田幸慧)

営業本部ストラテジックビジネスグループ公共ビジネス担当の松山和博シニアセールスエキスパート(右)と竹瀬裕人氏