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アシアナIDT フィンテック分野のセキュリティベンダーと協業 新たにセキュリティ事業を切り開く

2016/02/11 19:08

週刊BCN 2016年02月08日vol.1615掲載

 1月29日、アシアナIDT(ASIAN AIDT、ファン・チャンス代表)は、フィンテック分野のセキュリティ専門スタートアップ企業であるEverSpin(ハ・ヨンビン代表)とアプリケーション・セキュリティ認証ソリューション分野において、相互協力する覚書を交わしたと発表した。

 両社は、保険業界(対面・非対面)および運輸業界に向けたアプリケーションセキュリティ事業において、共同で技術開発を推進する。EverSpinは、ダイナミックアプリケーションセキュリティの技術支援を行い、アシアナIDTは、追加技術支援と営業やマーケティング支援を行っていく。

 リリース予定のアプリケーションセキュリティ認証ソリューションは、アプリケーションを実行する際に、制限時間があるセキュリティモジュールのプログラムを再配置することで、アプリケーションを監視、保護することができる。また、制限された時間が過ぎると、再配置されたプログラムが廃棄され、新しいソースコードによってセキュリティモジュールを新たに形成し、ハッカーによる攻撃から企業を守ることができる。当該技術は、アプリケーションの内部に静的コード(変化がないソースコード)によって構成されている国内外のセキュリティ製品の現状を打開する可能性があり、期待が集まる。

アシアナIDTのファン・チャンス代表(右)
EverSpinのハ・ヨンビン代表

 EverSpinのハ代表は、「保険、運輸業界に顧客基盤、技術に強みをもつアシアナIDTと協力し、変化する市場のニーズをいち早く製品に反映し、ダイナミックセキュリティ技術の革新を遂げたい」と自信をみせた。

 アシアナIDTのファン代表は、「セキュリティ事業分野を拡大することで、既存の金融、運輸分野におけるSI事業の競争力を高めたい」と、事業の成長を確信している。

 現状、韓国セキュリティ市場の外国製品への依存度は非常に高い。フィンテック分野のセキュリティ専門企業との技術提携によってどんな市場ロードマップが描かれるか業界の注目が集まる。(文/鄭麗花)

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