インテル(江田麻季子社長)は4月21日、企業用PC向けCPUの新製品「第6世代Core vProプロセッサ」の発表会を開催した。過去世代のCPUから性能や電力効率を向上させたのに加え、ハードウェアベースのセキュリティ機能や、コラボレーション用のソフトウェアなどをプラットフォームとして統合した。

新しいCPUを搭載した東芝「Dynabook R82」を手にする米インテルのトム・ガリソン副社長

 新しく発表されたCPUは、デル、富士通、日本HP、レノボ・ジャパン、NEC、パナソニック、東芝が各社の法人向けPCに採用を表明している。薄型軽量なノートPCのほか、タブレット端末としても使える「2 in 1」タイプの端末や、本体・ディスプレイ一体型デスクトップPCなど、さまざまな形態の製品が発売される予定。

発表会で展示されたPCメーカー各社の法人向け新製品

 業務端末により高度なセキュリティが求められていることから、第6世代Core vProプロセッサではハードウェア支援型の多要素認証機能「インテル Authenticate」を新たにサポートした。暗証番号や指紋などの生体情報をハードウェア上に設けられた安全な領域に格納し、それらの情報を組み合わせてユーザーIDを認証する。通常のストレージとは異なる領域に認証情報を保存するため、サイバー攻撃でそれらの情報が奪われるリスクが軽減される。また、生体情報などを利用することで、パスワードだけに頼った認証よりも安全性が向上する。インテル Authenticateは現在試験・検証用のプレビュー版が公開されており、今年後半に正式リリースされる予定。Windows 7/8.1/10に対応する。

 従業員同士のコラボレーション効率を向上させるアプリケーションの「インテル Unite」も進化させ、ディスプレイ共有機能を追加した。会議室に持ち寄った各ユーザーのPCの画面を、“ハブ”となる1台のPCに有線/無線ネットワーク経由で転送できる。ハブのPCにだけプロジェクターを接続しておけば、会議参加者が順番にプレゼンテーションを行う場合にもその都度ケーブルをつなぎ換える必要がない。画面を分割して最大4ユーザーの画面を同時に表示できるので、共同作業の進行にも適している。ハブPCになれるのは、今回の新Core vProプロセッサを搭載した製品だけだが、接続するクライアントPCは従来の製品でかまわない。クライアント側としてはMac、iOSもサポートし、将来的にはAndroidにも対応する予定。

ネットワーク経由で会議参加者の画面を共有できる「インテル Unite」

 発表会に登壇した米インテル副社長兼ビジネスクライアントプラットフォーム事業部長のトム・ガリソン氏は、「『PCは死んで、タブレット端末に置き換わる』と言われたこともあったが、ビジネスPCの世界では大きなイノベーションが起きている」と強調。耐久性、セキュリティ、管理のしやすさといった企業のニーズを満たしながら、一般コンシューマ向け製品と同様の軽量かつ美しいデザインを有する機種が今後多数登場すると説明した。