SAPジャパン(福田譲社長)は、「SAP HANA」をベースとしたPaaSである「SAP HANA Cloud Platform(HCP)」を、東京と大阪の2か所のデータセンター(DC)から提供すると発表した。東京DCが2016年第4四半期(10月~12月)、大阪DCは2017年第1四半期(1月~3月)にサービス提供を始める。

SAPジャパン
福田 譲
社長
 同社は、HCPを国内DCから提供することで、官公庁や金融機関など、国外DCの利用に制限がある厳しいセキュリティポリシーをもっている顧客にも利用を促し、国内でHCPビジネスを本格的に立ち上げたい意向だ。

 福田社長は、「日本の事業は順調に推移しており、ERPも含めてクラウド化が想定よりも早いペースで進展している。そのニーズに応えるため、日本市場のビジネスで要になるPaaSを、少し予定を早めて国内DCから提供することにした」と説明する。

独SAP
スティーブ・ルーカス
デジタル・
エンタープライズ・
プラットフォーム・
グループプレジデント
 独SAPは、2014年にアジア太平洋地域で初のDCを東京と大阪に開設し、マネージドクラウドの「SAP HANA Enterprise Cloud」を提供してきたが、HANA Enterprise Cloudの利用には、HANAライセンスの購入が必要だった。これに対して、HCPはサブスクリプションモデルのPaaSとしてHANAを使うことができる。

 独SAPデジタル・エンタープライズ・プラットフォーム・グループのスティーブ・ルーカス・プレジデントも、「日本のお客様が、HANAの機能をクラウド上で100%活用できる環境がようやく整う。HANAは、インメモリ・データベースとしての機能だけでなく、アプリケーション開発のプラットフォームでもあり、ユーザーがビジネスを拡張していくためのイノベーションに活用できる非常に多くの機能をもっている」と、国内DCからサービス提供をはじめる意義を強調している。(本多和幸)