インテル(江田麻季子社長)は4月6日、AI(人工知能)に関するイベント「インテル AI DAY」を都内で開催した。ディープラーニング向けオープンソースフレームワーク「Chainer」を手掛けるPreferred Networks(PFN)との協業を披露したほか、最新技術や今後の戦略などを紹介し、AIに対する本気度をあらためて印象づけた。

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あいさつする江田社長

 開会のあいさつで、江田社長は「私たちを取り巻く環境は、データに満ちあふれているといっても過言ではない」と前置きし、「データはイノベーションを進め、大きなビジネスチャンスを生み出す」と持論を展開。引き続きAI関連の事業に注力する方針を示し、「適切な市場に適切なタイミングで取り組み、幅広いパートナーシップで市場をつくりあげていきたい」と訴えた。

 イベントの目玉の一つは、インテルとPFNとの協業が発表されたことだ。Chainerは、高い柔軟性と性能が世界的に評価されており、学術機関や産業界で広く導入されている。インテルとPFNは今後、より幅広い環境での開発を可能にして、時間やコストといった課題の解決を目指す。
 
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PFNの西川徹社長

 PFNの西川徹社長は、「ディープラーニングとIoTを融合し、新しいアプリを生み出したい。この取り組みを加速させるうえで、インテルとの協業は非常に重要だ」と述べ、「インテルのアーキテクチャでChainerを自由自在に使えるようにして、コミュニティの拡大とサービスの選択肢を増やしたい」と意気込みを語った。
 
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AIが「よりよい世界」を実現する分野

 基調講演では、米インテルコーポレーションの責任者らが登壇。農業や産業など、幅広い分野でAIが「よりよい世界」を実現するとの見通しを示したほか、AIやディープラーニング向けのアーキテクチャやプラットフォームなどを説明した。
 
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バリー・デイビス氏

 最初に登壇したデータセンター事業本部アクセラレーター・ワークロード事業開発本部長のバリー・デイビス氏は、「AIは、コンピューティングの次なる大きな波だが、市場はまだ初期段階」と指摘。「ハードとソフトの最適化で新たなAIが生まれる」とし、「インテルは、ほかにないような製品群を提供し、好循環をもたらすことができる」と呼びかけた。
 
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ニディ・シャペル氏

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「インテルNERVANAポートフォリオ」(左)と「インテルNERVANAプラットフォーム」

 次いで、データセンター事業本部AI製品担当シニアディレクターのニディ・シャペル氏が、AI実装向け共通アーキテクチャ「インテルNERVANAポートフォリオ」やディープラーニング向け「インテルNERVANAプラットフォーム」を紹介。現在のディープラーニングの課題として「トレーニング時間の長さ」を挙げ、「2020年までに、トレーニング時間を現在の最速ソリューションと比較して100分の1に短縮する」と語った。

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アミール・コズローシャヒー氏

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AI向けのソリューション

 また、インテルコーポレーションが昨夏に買収した米Nervana Systemsでも最高技術責任者を務めていたデータセンター事業本部副社長兼最高技術責任者のアミール・コズローシャヒー氏は、「AIはビジネスを大きく変革しており、業種を問わずにどんどん普及する」と強調。AI向けのソリューションをエンドツーエンドで提供できることをアピールした。

 このほか、国立研究開発法人産業技術総合研究所人工知能研究センター特定フェローで、東京工業大学学術国際情報センターの松岡聡教授らがゲストで講演。サテライト会場では、パートナーのデモやショーケースの展示があった。

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