ユーザーの投資対効果の検証に役立てる

 キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS、神森晶久社長)は、ビッグデータを可視化するサービスを始める。ユーザー企業からデータを預かり、キヤノンITSがビッグデータ可視化ツール「BIGDAT@Viewer(ビッグデータビューア)」を使ってデータを可視化するサービスで、年内をめどに開始する予定だ。

201705121508_3.jpg
右から原木 裕部長、伊藤嘉康氏

 「さまざまなデータを可視化したいが、それに先だって具体的な投資対効果を確認したい」というユーザー企業のニーズに対応したもので、価格を抑えてデータを可視化。ユーザーの業務のなかで実際にどれほど効果があるかを検証してもらうサービスとして提供する。

 BIGDAT@Viewerそのものの販売は、この4月末に1セット576万円から始めているが、「まずはサービス方式で利用してもらい、効果を確認してから実際の購入につなげてもらうステップ」(原木裕・プロダクトソリューション事業本部企画販推部長)もあわせて用意することで、販売促進につなげていく考え。
 
201705121508_4.jpg
BIGDAT@Viewerの画面イメージ

 BIGDAT@Viewerは、福島県に本社を置くソフト会社toor(トア)が開発したビッグデータ解析エンジン「toorPIA(トピア)」を活用して、富士ソフトグループで製造業向けのソフト開発に強いサイバネットシステムが商品化。キヤノンITSは、製造業向けのパッケージ販売やSIに力を入れていることから、BIGDAT@Viewerの取り扱いを始めた。

 BIGDAT@Viewerは、統計解析の専門的な知識がなくても、簡単な操作でビッグデータを可視化できるツールで、図のようにデータのバラツキをマッピング。データがどの位置に片寄ると故障や不良品が発生するのかが一覧できる。

 キヤノンITSでは長年にわたってFA(生産工程の自動化)ソフトでフランスのシュナイダーエレクトリックが開発した「Wonderware(ワンダーウェア)」シリーズを取り扱っており、これまで累計5万ライセンスを販売してきた実績をもつ。このWonderwareから得られるデータをBIGDAT@Viewerで可視化し、いち早く不良品の発生をみつけ出したり、生産設備の故障予知などにも役立てていく。

 当面は製造業の生産ラインから検出される各種データの可視化がメインターゲットだが、ゆくゆくは適用範囲を一段と広げて、「例えばIoT全般から得られるデータの可視化や、金融分野にも応用が可能」(企画販推部の伊藤嘉康氏)とみている。BIGDAT@Viewerのサービス版の提供によってユーザーが導入しやすい環境づくりや、販売業種の多様化などの施策を通じて、向こう3年で直販、パートナー経由の間接販売を合わせて20セット程度の販売を見込んでいる。(安藤章司)