スケールアウトNASの「Isilon」

 デル(平手智行社長)とEMCジャパン(大塚俊彦社長)は、オールフラッシュ化を進めている。EMCジャパンの執行役員 倉橋秀則アイシロン事業本部長は、「研究調査プロジェクトのWikibonによると2020年にはフラッシュの容量単価はHDDに肉薄する。その時、すべてのデータがオールフラッシュのストレージに格納される時代が来る。その時代を見据え、Dell EMCは16年にすべてのシステムをオールフラッシュ化するポートフォリオを掲げた。すでに新規顧客に提案する新システムはほぼ標準でオールフラッシュ化している」と説明する。

 オールフラッシュ化の流れを汲み、スケールアウトNASの新モデルとしてリリースしたのが今回発表した「Isilon」だ。16年に投入したオールフラッシュモデルの次世代機になる。

 最新モデルは、現行モデルと比べて、最大6倍のIOPS、11倍のスループット、2倍の容量を実現。超高密度設計により、ラックユニットサイズを75%削減した。4ユニットのきょう体に72~924TBのストレージを搭載でき、容量はオールフラッシュの場合で最大3.3PBになる。独自OS「Isilon OneFS」を採用しており、既存のIsilonともスムーズに連携できる。
 
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「Isilon」のコンピューティング部分

 また、いまだ需要のあるHDDのニーズに応えるべく、「オールフラッシュ」に加えて、フラッシュとHDDの「ハイブリッド」、HDDで構成する「アーカイブ」を用意した。価格はストレージの種類によって個別に見積もる。
 
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Dell EMC APJ
アンストラクチャード
ストレージ事業部の
チャールズ・セヴィアCTO

 このほかの特徴についてDell EMC APJ アンストラクチャード ストレージ事業部のチャールズ・セヴィアCTOは、「モジュラー化されたコンポーネントを採用しているので、必要に応じて容量やパフォーマンスをアップグレードできるほか、メンテナンス性が高い」と説明する。「HDDに障害が起こっても、バックグラウンドプロセスが走り、故障したドライブのデータを自動的に保護するので、管理者が緊急対応する必要はない。予定通りのメンテナンスで故障した部分を交換すればいい。交換もホットスワップでスレッドを抜くことができ、NASに対してダウンタイムが発生しない。故障しているHDDはLEDで示してくれるので、どれを交換すべきかすぐわかる」とメンテナンスのしやすさを強調した。

 Isilonの最新モデルは、大容量のデータ収集や処理でトラブルが許されないEDAを利用する半導体製造会社やゲノム解析などを行うライフサイエンス企業、4K/8Kなどの高画質で大容量データを利用するメディア企業、自動運転などでビッグデータ解析が必要な自動車業界などをターゲットに提案していく。(山下彰子)