新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、古川一夫理事長)は8月14日、日印共同のデリー・ムンバイ間産業大動脈構想のもと、日立製作所(東原敏昭社長兼CEO)、日立システムズ(北野昌宏社長)、伊藤忠商事(岡藤正広社長)とともに、インドのデリー・ムンバイ産業大動脈開発公社(DMICDC)と共同で、同国ラジャスタン州ニムラナ工業団地のユーザー企業に対し、太陽光発電を活用した安定電力供給を実現するマイクログリッドシステムの実証を開始したと発表した。

 インドでは経済発展にともない、電力需要が年平均4.9%のペースで拡大し、2025年までにインドはEUを上回り、中国と米国に次ぐ電力消費大国になると見込まれている。しかし、慢性的な供給電力の不足により電力供給は不安定な状況であり、インドに生産設備を有する企業は安定した操業に必要な電力の安定供給を強く求めている。また、インド政府は再生可能エネルギーの導入促進計画として、22年までに175GW(太陽光・熱発電100GW、風力60GW、バイオマス10GW、小水力5GW)の導入目標を掲げている。

 こうした背景からNEDOは、日立製作所など各社とともに、太陽光発電システムと複数のディーゼル発電機を連携したマイクログリッドシステムを構築。ディーゼル燃料の消費量を抑制しつつ、安定した電力を供給するマイクログリッドシステムの実証を開始した。

 このマイクログリッドシステムは、1MW規模の太陽光発電システムとディーゼル発電機を組み合わせて制御することにより安定的な電力供給を可能とするもので、これまでにシステムの試運転を完了し、今回、実証事業の開始に至った。実証事業では、同工業団地内にあるMIKUNI INDIA PRIVATE LIMITEDに安定した電力を供給するシステム実証を2年間実施し、日本のマイクログリッド技術の有効性を実証し、同国での普及を目指す。

 また、インドの厳しい日射環境下で、日本の薄膜太陽電池パネルが設計通りの性能を発揮し、安定した電力を供給できることを確認するため、同工業団地内に5MW規模の薄膜太陽電池の太陽光発電設備を設け、その発電性能などの実証試験を15年7月から行っている。