Doctor Web Pacific(森周代表取締役)は1月17日、2018年ウイルスレビューを公開した。市場に注意喚起を促すのが公開の目的で、主な内容は以下の通り。

 18年はまず、密かに仮想通貨をマイニングするトロイの木馬が拡散され、WindowsだけでなくLinuxデバイスのユーザーも悪意あるソフトウェアの標的となった。2月と4月にはトロイの木馬のファミリーに属する2つの亜種が、Doctor Webのエキスパートによって発見された。そのうちの1つは、ウイルス作成者の主張に反して、身代金を支払った後もファイルを復元することができなかった。Doctor Webは3月下旬、YouTubeから拡散されているTrojan.PWS.Stealer.23012 について調査を実施。このトロイの木馬はPythonで書かれており、感染したデバイスからファイルやその他の機密情報を盗む。調査の結果、このマルウェアとその複数の亜種について作成者を特定することができた。

 年間を通して、サイバー犯罪者はユーザーを偽のウェブサイトに誘い込み、迷惑メールを送信していた。年初には、ユーザーのログインとパスワードを取得しようと試みるメールが送信され、春には報酬を提供するという偽のメールが送信され、夏には所有するドメイン名の登録を更新するための料金を支払うよう要求する、ホスティングプロバイダーを装ったメールがドメイン管理者を襲った。

 Androidモバイルデバイスのユーザーも標的となった。1月にはダウンロード数450万を超える感染したゲームがGoogle Play上で発見され、その後、間もなくしてテレビやストリーミングボックス、ルーター、その他のIoTデバイスなどスマートデバイスの8%を感染させることができるAndroid向けのマイニングソフトウェアが発見された。マルウェアアナリストは、幅広い機能を備えたAndroid向けバンキング型トロイの木馬の拡散で注意喚起を行っている。また、ポピュラーなAndroidアプリケーションを装った複数の偽アプリがフィッシングに使用されているということも明らかになった。モバイルデバイスを標的とするトロイの木馬の中には、ユーザーを有料サービスで登録させるものや、見えない広告を通じて収益を得るものがあり、感染したデバイス上に他のマルウェアをダウンロードするものも発見されている。