【上海発】上海市の応勇市長は1月27日、市議会に当たる人民代表大会で2019年の政府活動報告を説明し、第5世代移動通信システム(5G)ネットワークの構築に注力する考えを示した。(上海支局 齋藤秀平)

上海市の応勇市長

 応市長は、5Gネットワーク構築に力を入れ、「スマートシティの建設を加速させる」と呼びかけた。18年12月に上海市経済信息化発展研究センターが発表した報告書によると、上海市内には、すでに100局規模の5G試験網が建設されているといい、5Gの商用化に向けた動きは勢いを増すことになりそうだ。

 上海市は、阿里巴巴集団(アリババグループ)や騰訊控股(テンセント)など中国の大手IT企業と協力し、官民一体でスマートシティの実現を目指している。18年8月、上海市と両社が、これまでの協力関係を強化する協定を結んだ際、同社の馬化騰(ポニー・マー)CEOは「スマートシティの建設を推進するためにしっかりと貢献していきたい」と述べ、上海市と歩調を合わせることを約束していた。
上海市の人民代表大会

 一方、応市長は、中国政府が国家戦略として強化を進めている人工知能についても触れ、「人工知能の製品とサービスを積極的に育て、人工知能を教育や医療、高齢者福祉、交通などの領域に応用していく」と話した。

 また、政府の各部門が保有するデータのクラウド移行を進める考えも示し、「公共データ資源の集中管理を実現する」と説明。実現に向けて「公衆データの開放と管理に関する規定をつくるほか、総合データプラットフォームの完成を目指す」とした。