デジタルアーツ(道具登志夫社長)は5月23日、都内で「パートナー総会 2019 in Tokyo」を開催した。2018年度の振り返りと19年度の事業計画について説明した道具社長は、19年度の戦略として、パートナーと連携して製品展開に注力し、企業での導入拡大を目指す方針を示した。

 デジタルアーツの18年度連結売上高は前期比14.2%増の58億円で、13期連続で過去最高を更新した。特に公共向け市場の成長率が前年比127%と好調に推移した。ウェブセキュリティ製品「i-FILTER」の「Ver.10」と、メールセキュリティ製品「m-FILTER」の「Ver.5」という各最新版の販売が好調だったことが要因となった。
 
道具登志夫
社長

 企業向け市場の成長率は前期比4%増だったが、製品別ではファイル暗号化・追跡ソリューション「FinalCode」が40%増と大きく伸長した。昨年4月に、クライアントソフトがインストールされていない端末でもブラウザー上で暗号化ファイルを閲覧できる機能を追加して利便性を向上したことが奏功し、「過去最大の案件獲得につながった」(道具社長)という。

 19年度は、「営業強化の年にする」(道具社長)と、特に企業への製品展開に注力する。i-FILTERとm-FILTERの各最新版の利用によって実現できる、安全なウェブサイト、メールのみを閲覧する「ホワイトリスト運用」のメリットを訴求したい考えだ。

 またFinalCodeは最新版「Ver.6」の提供を6月27日に予定する。新機能として、個人の端末上でファイルを作成・保存した時点で暗号化し、ファイル作成者本人も端末上に生データを持たない「透過暗号化機能」を搭載。ライセンス体系も見直し、Ver.5では全てのユーザーで有償利用としていたが、Ver.6では、購入ライセンス数の10倍の人数まで、FinalCodeのファイルを無償で閲覧できるようにした。さらに価格設定も変更し、これらにより「まず気楽に使って」(道具社長)もらい、追加でのライセンス購入につなげることを狙う。

 また公共向けには、すでに一定のシェアを持つi-FILTER導入顧客へのm-FILTER、FinalCodeのクロスセル販売に力を入れる。パートナーへの優遇策として、これら製品のクロスセルや、デジタルアーツ側で「注力自治体」として選出した自治体への新規導入を達成したパートナー企業への還元を行う方針だ。

 パートナー総会では、18年度のデジタルアーツのビジネスに大きく貢献したパートナー企業を表彰する「ビジネスパートナーアワード」も発表した。「ベストエリアアワード」の「関東 公共部門」を三井情報、「関東 企業部門」をNTTコミュニケーションズ、「ベストプロダクトアワード」の「i-FILTER」を富士通マーケティング、「m-FILTER」をネットワンシステムズ、「FinalCode」をNTTコムウェアが受賞した。(前田幸慧)