TBSテレビは、NTTドコモ(吉澤和弘社長)が提供する5Gプレサービスを活用し、日本初の5Gによるライブ中継映像伝送に成功した。放送局側に設置したカメラリモートコントローラーと中継地点の放送用ハイビジョンカメラを5G回線で接続し、放送スタジオと同等の放送品質を担保した。TBSテレビでは、11月1日に報道・情報番組「あさチャン!」「ひるおび!」「TBSニュース」で渋谷スクランブルスクエア開業初日の模様などの一部で5Gプレサービスを活用し、生中継で映像を届けた。

5G伝送による中継の様子

 地上波放送の生中継では放送品質を保つため、中継車に設置したカメラのリモートコントローラーを用いて、綿密な色彩調整やアイリスコントロール(明るさ調整)が必要になる。また、中継のタイミングを知らせるための信号(タリー信号)や、スタジオのキャスターとかけ合いトークを行うための低遅延映像信号(送り返し映像)を、本社から中継現場に伝送することも求められる。
 今回の中継では、5Gのネットワーク上にVPN(バーチャルプライベートネットワーク)を構築し、TBS赤坂放送センターと中継地点となった渋谷スクランブルスクエアをダイレクトに接続。赤坂放送センターに設置したカメラリモートコントローラーで、中継先カメラの遠隔制御を行った。
 
接続ネットワーク図

 ハイビジョン映像伝送には、ソリトンシステムズのCODEC(映像符号化技術)を使用し、送り返し映像伝送にはTBSテレビで開発した映像伝送システム「LIVEBACK」を使用した。これらを5Gプレサービスと組み合わせる事で安定した映像伝送を行い、さらに5Gの低遅延量という特徴を生かしたカメラコントロールシステムを併用することで、今までは困難だったきめ細かい制御が可能となった。

 TBSテレビでは、このリモートプロダクション技術(遠隔番組制作手法)を応用し、突発のニュース中継などでも高品質の中継を目指すと共に、遠隔無人監視など他業種への応用研究も進めていく。