ITソリューションビジネスを手掛けるザイナス(大分県大分市、江藤稔明社長)は、量子コンピューターの活用方法をメニュー化し、「Go Quantum(GQ)」サービスとして12月1日に提供する。価格は59万円からで、量子コンピューターが活用しやすい環境を提供する。なお、量子コンピューターの利用料金は除く。


 量子コンピューターは、商用サービスとして提供されている「量子アニーリング方式」と、実用化に向けて開発が進められている「量子ゲート方式」という主に2種類の方式がある。量子アニーリング方式は量子のふるまいをデジタル回路上で再現したマシンが提供されているほか、実機に近い環境で検証が可能なシミュレーション環境も充実している。

 一方、量子ゲート方式は、NISQ(Noisy Intermediate-Scale Quantum Computer)と呼ばれる誤り訂正に対応していないマシンが利用可能になっている。NISQでは、量子ゲート方式での活用範囲が限られるといわれているが、現状でも既存コンピューターの性能を超える「量子超越性」の証明が話題になっている。

 また、NISQの組み合わせ最適化問題で活用するためのQAOA(Quantum Approximate Optimization Algorithm)と呼ばれるアルゴリズムがあることから、量子アニーリングとは別のアプローチでの解法として注目されている。

 こうした背景から、量子コンピューターは組み合わせ最適化問題で多くの検証実績が蓄積されている。いまだ、ハードもソフトも発展途上ではあるものの、検証済みの分野ではPoC(概念実証)に多大な時間と費用をかけることなく、本番運用に向けたシステム開発に取り組むことができる。

 今回、提供するGo Quantumは、量子コンピューターのベンチャー企業MDRとのパートナーシップの下での取り組みをベースにメニュー化した。顧客企業の業務分析と量子コンピューター活用のレポート、システムで活用するためのコードを税別59万円から提供する。なお、量子コンピューターの利用料金と、業務システムの構築費用は含まれない。

 ザイナスは今後もMDRと協力関係を強化しながら、Go Quantumで提供可能なメニューを増やしていく予定。また、量子アニーリングを楽しく学ぶための教育機関向けメニューも用意した