イー・ビジネス(花東江社長)は、テンセントが提供するWeChatミニプログラムを活用した宿泊事業者向け接客・集客支援サービス「QRHOTEL」をSaaSサービスとして11月25日から提供する。WeChatミニプログラムを活用したSaaSサービスは国内で初となる。

左からイー・ビジネスの花東江社長、東京海上日動火災保険 名古屋営業第二 豊田恒雄部長

 2007年に設立したイー・ビジネスは、AIを活用したソリューションサービス、中国人スペシャリストを生かしたシステム開発などを手掛けている。さらに最近はインバウンドソリューションの強化に注力している。
 
イー・ビジネスの花社長

 花東江社長は、市場背景として訪日外国人の数は年々増えていること、さらに中国人が占める割合が増加している点を挙げた。「日本政府のレポートによれば、訪日外国人の数は2020年に4000万人、30年には6000万人になると予想されている。訪日外国人のなかで中国人が占める割合は18年7月が30%、1年度の19年7月には37%に増加。増加傾向にあるといえる」と説明した。
 

 今後増える中国人観光客に対し、旅行体験をリッチにするサービスを提供することで、顧客企業の競争力強化を支援したい考えだ。

 「QRHOTEL」は、月間アクティブユーザー数11億人を超える中国のSNSのWeChatのプラットフォーム上で稼働する、ダウンロード不要なミニプログラムを活用した宿泊業向けSaaSソリューション。パスワード入力不要で、ワンクリックで館内Wi-Fiに簡単接続する「ワンクリックWi-Fi」や、中国語と日本語の会話を音声で自動翻訳する機能がある。館内情報や有料サービスを紹介するだけではなく、有料サービスの注文、決済までできる「施設案内」などを提供する。
 
QRHOTELの概要

 19年7月からβ版をリリースし、3カ月の試験運用を通じて宿泊施設や利用客からの評価や要望を参考にし、機能の改善と充実を図ってきた。こうした機能を通じて利用者の満足度を高めることで、宿泊事業者におけるインバウンドビジネスの収益性向上を支援する。

 また、「多くの宿泊事業者が安心して訪日中国人旅行者を受け入れられるようにしたい」という思いから、東京海上日動火災保険(広瀬伸一社長)が提供する「レピュテーション費用保険」を付帯し、導入施設に提供する。
 
東京海上日動火災保険の豊田部長

 レピュテーション費用保険は、他人の身体障害やプライバシー侵害などの対象事由の発生によるSNSによる炎上をはじめとするさまざまなレピュテーションリスクへの対策によって生じる費用損害について、50万円を限度に補償するもの。東京海上日動火災保険では今年3月にリリースして以来、好評を博しているという。

 今後は、東京海上日動火災保険のレピュテーション費用保険が注力している名古屋地区のビジネスホテル、シティホテルを中心に提案していく。利用料金は月額制で、1部屋あたり100円/月で提供する。このほか、館内EC、宿泊予約、保険、チケット購入、配車などの機能をオプションとして提供する。