凸版印刷(麿秀晴社長)は、システム開発部門の強化を目的として、長野県飯綱町にシステム開発拠点「ICT KOBO(アイシーティーコーボー)」を新設した。廃校となった小学校を活用した施設「いいづなコネクト EAST」内に入居し、4月20日に稼働を開始した。

「ICT KOBO」の開発作業エリア

 凸版印刷では、ものづくりから卸、小売り、生活者に至るサプライチェーン全体のデジタル化により顧客の事業変革を支援する「T-DX(トッパン・デジタルトランスフォーメーション)」を推進している。新施設はT-DXの事業の核となるシステム開発部門の体制強化を目的とした開発拠点拡充の第1弾として開設したもの。また、地元教育機関の卒業生やU、I、Jターンによるデジタル人材の確保と育成も行う。開設時、オフィスにはセキュアビジネス系プラットフォーム関連部門の社員約4人が駐在。今後は現地の人財採用を進めることで、規模の拡大を予定している。

 長野県は、19年9月にSociety5.0時代を共創するIT人材・IT産業の集積地「信州」を目指す「信州ITバレー構想」を策定。快適な住環境と暮らしやすさを生かしたIT人材・IT企業集積や産官学連携のITビジネス創出を促し、すべての産業のDX推進を目的とするプロジェクトに取り組んでいる。また、飯綱町は16年度から「しごとの創業・交流拠点整備事業」を推進し、凸版印刷は企画から運営まで業務を担っている。こうした背景から、さらなるシステム開発拠点の拡充とデジタル人材の強化を目的に、長野県飯綱町にICT KOBOを新設した。

 新施設の開設により、凸版印刷はT-DXの推進を強化し、22年までに同施設で25人規模の体制を計画している。今後は、全国に開発拠点の拡充を推進しさらなる体制強化を図るとともに、地方環境を活用した地域の人々や企業との交流による新事業創出、現地雇用拡大などの地域活性化を目指す。また、リモートワークや通勤時間の短縮などワークライフバランスの観点での多様な働き方を推進していく。