アドビシステムズ(ジェームズ・マクリディ社長)は5月18日、電子サインサービス「Adobe Sign」の拡販を進めるため、「Adobe Signソリューションパートナープログラム」を開始した。これまで直接販売中心で拡販してきたが、間接販売のチャネルも整備することで、急激に高まっている電子サインの需要を獲得する。

神谷知信 専務執行役員

 Adobe Signは「Adobe Document Cloud」に含まれる機能で、法的に有効な電子サインによってオンライン上の文書のやり取りを円滑にする。近年マイクロソフト製品との連携を強化しており、「Microsoft 365」や「Microsoft Teams」などと容易に接続できることが強みの一つだという。

 同プログラムは、ライセンスの販売と導入支援を行う「ソリューション販売パートナー」、外部システムとの連携を支援する「SI/連携ソリューションパートナー」、書類の電子化に伴う法令対応や業務分析を行う「業務/法令対応コンサルティングパートナー」の3種類で構成され、すでに全体で12社が参加している。

 近年、電子サインや電子署名のマーケットは急拡大している。もともと、今年開催予定だったオリンピックに備えてテレワーク環境を整えたいという企業は多かったが、新型コロナウイルスによる影響で業務のデジタル化に対する要請が一気に強まり、需要が加速しているという。デジタルメディア事業統括本部統括本部長の神谷知信・専務執行役員は「無料トライアルの問い合わせ件数は急激に伸びている。これまで電子サインは大企業を中心に普及していたが、現在は規模や業種を問わず多くの企業が検討している」と強調する。

 これまでAdobe Signの導入はアドビシステムズが単独で行うことが多かったが、間接販売を拡充することでより幅広い顧客にアプローチしたい考え。神谷専務執行役員は「我々のリソースだけでは限界があるし、電子サインは他システムと連携するためのSIが必須になる。われわれが提供している他の商材と比べてSI費用が発生しやすいことからパートナーにとってもメリットが大きい」と語る。

 今後は業種や規模ごとに得意分野を持つパートナーを募る。どんなユーザーにも対応できるエコシステムを構築し、バックオフィスのデジタル化や業務効率化を支援していく。(銭 君毅)