グッドパッチは6月30日、東京証券取引所マザーズに上場した。初日は買い気配のまま値が付かず、上場2日目も買い気配でスタートし、前場終了間際、公開価格690円の4倍、2757円で初値が付いた。同日の終値は2550円だった。

グッドパッチのWebサイト

 グッドパッチグループは、「デザインの力を証明する」というミッションのもと、「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」というビジョンを掲げており、顧客企業に対し、ウェブ・スマートフォンサービスなどのデジタルプロダクトに関わるさまざまなデザイン領域でサービスを提供している。

 同社グループのセグメントは、ウェブサイト、アプリケーション、ブランドなどのデザイン支援を行う「デザインパートナー事業」と、自社開発のSaaSプロダクトや自社を軸として構築した人材プールを活用した「デザインプラットフォーム事業」の2つに分かれる。

 デザインパートナー事業では、主にウェブサイトやスマートフォンアプリケーションなどのデジタルプロダクトのデザイン開発を進めたい顧客企業に対し、同社のUXデザイナーとUIデザイナーがUI/UXデザインの実現を支援している。

 デザインプラットフォーム事業では、主に「Prott」「ReDesigner/ReDesigner for Student」「Goodpatch Anywhere」「Athena」などの製品・サービスを顧客に提供している。

 Prottは、14年にリリースしたプロトタイピングツールで、アプリケーションの画面遷移の動作やタッチパターンなどの設定をプログラミングなしで表現することができる。デザイナーは、この製品を用いることで簡易的に画面設計を行うことが可能となる。

 ReDesignerは、18年にリリースしたデザイナーに特化した人材紹介サービス。デザインの知識をもった同社がエージェントとしてデザイナーと求人企業の間に入り、独自の求人票、オンラインアンケート、面談などを通じて、デザイナーの特性やキャリアの志向を踏まえてマッチングを実施する。また、19年6月には、ReDesigner for Studentというデザイナー志望の学生に向けた採用支援サービスもリリースしている。

 Goodpatch Anywhereは、遠隔地からインターネットを通じてプロジェクトに参加する形態をとったフルリモートのデザインチームによるウェブサイトやアプリケーションのデザイン支援を展開している。

 Athenaでは、カーデザインをVirtual Realityの環境で行うことができるソフトウェアの開発を子会社Goodpatch GmbHで進めている。将来的にはライセンスの課金収入を目指しているが、現在は顧客企業のオーダーに応じた取引を実施しており、ソフトウェアを顧客用にカスタマイズし、個別のデザインプロジェクトとして提供している。

 今後の成長戦略としては、デザインパートナー事業では、UI/UXデザインを武器にDXの実践事例の積み上げによる大型DXプロジェクトの獲得を目指す。また、デザイン領域の拡張とテクノロジーへの投資を行う。一方、デザインプラットフォーム事業では、リモートデザインチームでのタレントプールの拡充を図るとともに、リモートコラボレーションツールのSaaS事業「Strap」への戦略投資を進める。

 20年8月期の連結業績予想は、売上高22億3700万円(前期比32.9%増)、営業利益2億600万円(同174.4%増)、経常利益2億500万円(同145.8%増)、当期純利益2億1200万円(同270.0%増)を見込んでいる。