仏Exotec SASの日本法人であるExotec NIHONは、12月6日に開催した事業戦略説明会で、大手家電量販店ヨドバシカメラとのパートナーシップ契約を締結したと発表した。自動ピッキングソリューション「Skypodシステム」を提供し、倉庫業務の効率化を支援していく。
左からヨドバシカメラ・藤沢和則代表取締役、
Exotec SAS・ロマン・ムランCEO、Exotec NIHON・立脇竜取締役社長
Skypodシステムの核となるのは、12メートルの高さまで昇降する3次元立体走行型搬送ロボット。高密度保管と高速ピッキングによって、フルフィルメント時間の短縮を実現する。来日したロマン・ムランCEOは「お客様が倉庫を30%拡張したいと考えたとき、容易にロボットを30%増加させることができる」と柔軟性の高さを強調。「数年先を見通すのが難しい市場においても、ニーズを予測せず、そのときどきで最適なソリューションを提供できる」と強みを説明した。
今回、導入を決めたヨドバシカメラでは、10年ほど前から倉庫で稼働するロボットを試験導入していたが「注文から1時間以内に発送する」という基準を満たすロボットはこれまでなかったという。藤沢和則・代表取締役は「Skypodシステムは厳しい基準をクリアしている。さらなる配送時間の短縮に貢献してくれるのではないか」と期待を示した。
今後、日本では販売とサポート体制を強化し、積極的にプロモーション活動を展開する。技術者を中心に年内に70人、23年中に100人まで人員を増強するほか、来年春に東京近郊にショールームを設置するなどして、認知度を高めていく。日本法人の立脇竜取締役社長は「25年に年間売上高300億円」との中期目標を掲げた。
(大蔵大輔)