クラウドフレア・ジャパンは2月7日、記者会見を開き、2023年度の事業戦略を説明した。佐藤知成社長は、22年度を「急速に事業が拡大した1年」と総括した上で、23年度は地場に強いパートナーを獲得して販売体制を強化し、ゼロトラストソリューションを軸に中堅企業向けの販路拡大などに注力する考えを示した。
佐藤知成 社長
佐藤社長は、22年度の新規顧客数は前年度比164%増、売上高は100%増となったとし「グローバルの中でも日本法人は最も速く成長している」と手応えを示した。特にゼロトラストソリューションの売上高は同比約7倍となり、成長をけん引した。大企業だけでなく、中堅企業からのニーズも高まっているといい、23年は全国各地で地場に強いパートナーを獲得し、中堅企業を中心に新規顧客の獲得を進める。ゼロトラストソリューションへの引き合いが増加していること受け、メールセキュリティソリューション「Area-1」の拡販にも力を入れる。
組織については、22年度に従業員数を10人から50人に増員したと紹介。「23年度も組織の強化に力を入れ、人材育成などで今まで以上にパートナーに手厚い支援を提供できるようにする」と強調し、パートナーとは「セキュリティ、ネットワーク、開発者向けのそれぞれのサービスに合った関係の構築を強化していく」と述べた。ユーザーやパートナーなどを対象とするコミュニティ「Cloudflare Community」を立ち上げたと発表し、情報交換の機会を設けてパートナーの戦略立案も支援する考えを示した。
主力とするCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)に加え、22年に発表した「Amazon S3」互換のオブジェクトストレージ「Cloudflare R2」の新規顧客の獲得も順調に推移しているとし「これまではCDNベンダーと見られがちだったが、セキュリティサービスや開発者向けサービスの引き合いが増加している。この1年で総合インターネットプロバイダーへの転換を果たした」と自信を見せた。22年度にデータセンターを7カ所から10カ所に増やしたことも紹介した。
このほか、産業別に課題やニーズを把握し、支援体制を強化する方針を示した。主に金融と製造、流通を注力産業として挙げ「日本の基幹産業である製造業や流通業の顧客がサプライチェーンを安定的にハンドリングできるように尽力していく」と話した。また、米本社との連携を強化し「グローバルの中で、新製品やサービス、顧客をサポートする文書などをタイムラグなく国内に提供できる体制を整える」と語った。
(大畑直悠)