データセキュリティやデータ管理ソリューションを提供するCohesity Japanは4月4日、脅威検知とデータ分類機能を持つSaaS型ソリューション「Cohesity DataHawk」の提供を開始したと発表した。バックアップデータがランサムウェアに感染しているか検証したり、感染している場合はどの段階までのバックアップデータが安全かを特定したりすることで、復旧にかかる時間を短縮できるという。
Cohesity DataHawkは、同社が提供するバックアップサービスに格納したデータを、深層学習を用いた検知エンジンでスキャンし、データ内にマルウェアが含まれていないかを識別する。加えてログに基づいてユーザーの行動を分析し、不正なユーザーを検知する。外部のセキュリティソリューションとの統合も可能。
またデータ管理機能を有しており、個人情報の有無など、200種類以上の項目と50種類以上の定義済みポリシーに基づいてデータを分類し、管理者が優先的に保護するべきデータの順位を明確にする。攻撃を受けた際の影響分析にも活用できる。
伊藤俊明 社長
同社の伊藤俊明社長は「ランサムウェアに感染した場合、どの段階のバックアップに戻すべきか分からなければ、復旧に時間がかかり、すぐに業務を再開できないことで大きな損害が生まれる」とした上で、「Cohesity DataHawkにより感染した時点を正確に特定し、迅速な復旧につなげられる」と語った。
販売戦略としては、同社が提供するバックアップサービスや、データ隔離サービス「Cohesity FortKnox」とのクロスセルを進めるとする。またSaaSとして提供するメリットを生かし、IT予算が限られる中小規模の医療機関、公共機関への拡販や、大企業が持つ海外拠点への導入を促進する。そのほか、既存の販売パートナーへのサポートを充実させるとともに、新規獲得にも意欲を示した。
(大畑直悠)