アイデンティティ管理製品を手がけるSailPointテクノロジーズジャパンは10月26日、製品戦略説明会を開き、アイデンティティセキュリティプラットフォーム「SailPoint Atlas」とデータへのアクセス管理・保護機能「SailPoint Data Access Security」を発表した。企業が管理するIDが増加している中で、さまざまIDを統合管理できるメリットを訴求し利用を促進していく考えだ。
 
　SailPoint Atlasは、IDaaS（Identity as a Service）「SailPoint Identity Security Cloud」の基盤の役割を果たすという。運用のスピードアップと簡略化を目的としており、自動化に必要なデータモデルや、アクセス履歴とアクティビティなどに関わるインテリジェンス、可視化とレポーティング機能、外部連携に必要なAPIなど搭載する。米SailPoint Technologies（セイルポイントテクノロジーズ）のベン・コーディ・プロダクトマネジメントシニア・バイスプレジデントは、企業のシステム環境がオンプレミスとクラウドに分散していることや、IDやアクセス権を利用するユーザーが正社員だけではなく、契約社員や委託業者にも拡大した結果、IDやアクセス管理のサイロ化が生まれていると指摘。「SailPoint Atlasにより、さまざまなIDやアクセス権を一元的に管理することでサイロ化を解消する」と説明した。


　SailPoint Data Access Securityは、アプリケーションに加えて、「Word」「Excel」「PDF」などの非構造化データに対するアクセス管理を行い、データの漏えいを防ぐという。

　日本法人の藤本寛社長は、セブン銀行がSailPoint Identity Security Cloudを導入したことなどを説明し、「日本でのビジネスは絶好調だ」と強調した。現在は、大手コンサルティングファーム、SIerとの協業により提案を進めているという。藤本社長は「国内ではパートナーの存在は必要不可欠だ。今後もパートナーとの関係を強化していきたい」と述べた。
（岩田晃久）