ログ管理・分析ソリューションを提供する米Splunk(スプランク)の日本法人は1月17日、記者会見を開き、ビジネスの近況と2024年の事業戦略を説明した。24年の注力領域として、国内企業へのAI導入支援や、24年中に発売予定のエッジデバイス製品「Splunk Edge Hub」の拡販を進める方針を示した。
野村 健 社長
野村健社長は23年のトピックとして、米Microsoft(マイクロソフト)との提携により「Microsoft Azure」環境で「Splunk Cloud Platform」が利用できるようになったことを挙げ、既に対応していた「Amazon Web Services」「Google Cloud Platform」を含めたマルチクラウド環境への対応強化を図ったとした。AI関連では、生成AIを活用した支援ツール「Splunk AI Assistant」などの製品を発表し、国内の取り組みとしてSplunk Cloudの日本語テクニカルサポートサービスを開始したことを紹介した。
24年は、Splunk AI AssistantなどのAI製品の利用をはじめとしたAI導入支援に注力するという。野村社長は「本格的なAI時代に突入することを意識しながら、いろいろなことをしていきたい」と述べた。
Splunk Edge Hubは、IoTやOT環境で利用されている製品やアプリケーションからデータ収集できる端末。収集したデータはSplunk Cloud Platformなどで分析が可能となる。AI機能によりSplunk Edge Hub単体で分析できるのも特徴だという。工場、プラント、小売店などで利用を見込む。日本法人については、採用活動の強化やコンテンツの拡充などに取り組み、体制を強化するとした。
スプランクは23年9月、米Cisco Systems(シスコシステムズ)による買収が発表されている。野村社長は「まだ言えることはない。買収完了後は、セキュリティ、オブザーバビリティ、AIにおいてシスコとの統合を進めていくことになる」と語った。
(岩田晃久)