米Figma（フィグマ）の日本法人は3月13日、事業戦略説明会を開き、国内市場でのユーザーの拡大に向け、間接販売による拡販を目指す方針を示した。これまで提供してきたデザインツールだけではなく、ブレインストーミングや開発のプロセスを支援するツールを拡充することで、デザイナー以外の利用も促す考えだ。
 
　川延浩彰・日本カントリー・マネージャーは、「国内市場はグローバルで最も急速に成長している地域だ。今後より広く当社の価値を浸透させていくにはパートナーとの連携が不可欠だ。パートナーとの協業を今後の成長の柱にする」と述べた。現在、間接販売は開始していないものの、パートナー候補の企業との話し合いを進めている状況だと明かした。

　製品面では、川延日本カントリー・マネージャーは「単にデザインツールとして認知されているが、ソフトウェアを開発すための基盤に進化している」と強調。オンラインホワイトボード「Fig Jam」やデザインツール「Figma Design」、デザインデータの実装などを効率化する開発者向けのツール「Dev Mode」を発展させることによって、コラボレーションから開発までを一貫してサポートし、非デザイナーも含めたユーザーの利用を促す。

　国内でのユーザーの獲得状況について川延日本カントリー・マネージャーは「2022年に2300人だったコミュニティーメンバーは2万5000人に拡大している。多くの企業に所属しているメンバーを通して組織内でのユーザー数が拡大している」と説明。さらに教育現場向けのツール群「Google Workspace for Education」向けに、フィグマのツールを無償で活用できる教育プログラムを提供しており、現在、3万5000人以上の児童・生徒や教員に利用されていると紹介した。
（大畑直悠）