コンテンツ管理システム(CMS)高速化ツール「KUSANAGI」シリーズを開発するプライム・ストラテジーは、Webサイトのセキュリティー自動更新を柱とした仮称「KUSANAGI Security Edition(KUSANAGI SE)」を12月から順次提供を始める。KUSANAGI SEの投入に合わせて、ビジネスパートナー向けプログラムを刷新し、システム構築や運用を手掛けるSIerなどとの連携も強化していく。
吉政忠志 代表取締役
KUSANAGI SEは、WordPressなどCMSツールやOS、ミドルウェアのセキュリティー更新の自動化、効率化を実現する。「Webサイトのセキュリティー強度を維持し、保守運用の工数を削減するのに有効」だと、9月26日付で新任した吉政忠志代表取締役は話す。KUSANAGIシリーズは無償版と有償版、Web高速化エンジン「WEXAL」を搭載した上位版の三つのエディションがあり、セキュリティー自動更新を主眼としたKUSANAGI SEは四つめのエディションとなる。
相原知栄子 執行役員
ウイルス駆除や運用フロー、レポートツールなどユーザー企業が使っている既存ツールと連携するAPIをKUSANAGI SEに実装しており、既存システムと連携することでセキュリティー運用を自動化する。セキュリティー運用の要件や運用フロー、既存システムとのつなぎ込みは、専門的な知識を持ったSIerなどによる設計や構築の作業が必要になるケースが多くなることを想定して、ビジネスパートナー向けプログラムも刷新する。
新しいパートナープログラムの最上位に相当する「プラチナ」では年間の営業目標を共有するとともに再販売も可能にする。これまでは販売を担当するパートナーが販売手数料に相当するマージンを得られる方式だったが、プラチナではライセンスの卸値を設定して、販売パートナーがライセンスを仕入れて販売する再販売を選択できるようにしたのが特徴。より大きな利幅を設定することが可能になるとともに、「ユーザー企業のセキュリティー運用を受託しているビジネスパートナーの場合、KUSANAGI SEによる自動化で業務的な負荷も軽減できる」(相原知栄子・企画開発担当執行役員)としている。
パートナープログラムでは、プラチナのほかに営業面で協業する「ゴールド」と案件ごとに協業する「シルバー」がある。KUSANAGI SEの発売に向けてWebセキュリティー構築や運用受託を行っているパートナーを重点的に開拓していく。
同社はWebサイトの高速化や、運用の自動化を実現するハイパーオートメーション技術の開発に取り組んでおり、今回のKUSANAGI SEではセキュリティー更新に焦点を当てたハイパーオートメーション技術を実装している。
(安藤章司)