パナソニックコネクトは2月、物流業界の効率化を実現するソリューションとして、倉庫実行管理システム「ZetesMedea(ゼテスメディア)」とデータコラボレーションプラットフォーム「ZetesZeus(ゼテスゼウス)」を国内で発売する。倉庫内のオペレーションを高度化し、ドライバーの負担軽減といった物流業界の課題解決につなげる。
新ソリューションを使ったピッキングのデモストレーション
ゼテスメディアは、倉庫内の現場オペレーションの高度化を実現するSaaS型のシステム。倉庫では、紙や目視によるピッキング・検品、紙で管理した情報の入力といった作業が行われているケースが多く、自動化や省人化が課題になっている。既存の基幹システムを維持したまま、アドオンのかたちで導入でき、入庫、保管・棚卸し、出庫までの一連の倉庫業務を容易にアップデートできる。倉庫内で課題が大きい特定の作業プロセスにのみモジュールとして利用することも可能。ピッキング時に優先度の変更などを管理画面から一括で行うこともでき、先行投入している海外の事例では、25%の生産性向上、10%のコスト削減を実現した。
ゼテスゼウスは、荷待ちや付帯作業などのドライバー負荷を軽減するデータコラボレーションプラットフォーム。荷物、ドライバー、配送などの項目ごとにデータを分析して運行や配送の実態を可視化、荷主や物流業者が情報を共有することで、配送の生産性向上に協力して取り組める。2018年から提供する配送進捗管理システム「ZetesChronos(ゼテスクロノス)」と連携し、過去の実績データも参照できる。
新たに提供する製品は、同社の完全子会社のベルギーZetes(ゼテス)が展開している。販売ターゲットは小売りや卸業界の販売物流倉庫で、物流のサプライチェーン全体の最適化を支援していく考えだ。
(堀 茜)