LayerXは2月6日、バクラクシリーズの新サービス「バクラク債権管理」の提供を3月に開始すると発表した。AIなどを活用して顧客の債権管理業務を効率化する。同社は経費精算や法人カード、請求書受取などの支出管理領域でサービスを提供してきたが、新たに債権管理領域に進出する。
バクラク債権管理は、請求書発行後の入金消込や仕訳、督促などの債権管理にかかわる業務の作業負担を減らすサービス。▽AIを活用した消込機能▽督促の半自動化▽取引先別の債権年齢表―の三つの特徴がある。
AIを活用した消込機能では、ルールベースで入金と請求を自動で照合する。合算入金や表記揺れなどのイレギュラーにも対応できる上、ルールが設定されていない初回取引については、AIが入金に対応する請求を提案してくれる。
督促については、社内で承認した上で取引先に一斉に督促行為が実施できる。取引先で未開封となっている請求書へのリマインドメールや、未入金債権に対する督促メールの送信が可能。また、取引先別の債権年齢表によって、引当金の計上などの決算作業がスムーズにできるという。
同社の調査によると、発行請求書が月100枚以上の会社の経理担当者が特に負担を感じる業務の第2位が、債務管理業務となった。債権が多い会社では、支出管理以上に負担を感じている実態があるという。工数が多いほか、督促をする際の心理的な負担も大きい点などが課題となっていた。
簗 隼人
プロダクトマネージャー
バクラク事業部で、公認会計士の資格を持つ簗隼人・プロダクトマネージャーは「(債権管理業務は)間違いが許されない一方、さまざまな確認などを手でひも付けていくのは非常に大変だった。絶対に間違えたくない。でも、楽はしたい。このようなことをかなえられるシステムとして提供していきたい」とコメントした。
(大向琴音)