PwC Japanグループは1月26日、事業が与える多様な環境・社会的な影響を統合的に分析・評価するソリューションとして構築した「Sustainability Holistic Evaluator」の第1弾であるホリスティック(包括的)評価サービスの提供を開始したと発表した。関連データを収集し、現状を可視化して比較可能な状態にすることで、サステナビリティー戦略の施策ポートフォリオの全体最適を実現するとした。
同社によると、サステナビリティー領域の課題やリスクは近年多様化し複雑化している。例えば脱炭素に向けて鉄やプラスチックの再生材使用を検討するには、直接的な環境負荷や価格の比較だけではなく、運搬にかかるコストや大気汚染物質の排出量なども含め、複数の項目にわたり製品ライフサイクル全体で環境・社会への影響と経済性を総合的に考える必要がある。国際的な開示基準やガイドラインでも企業は気候や自然、人権など複数の課題を統合的に評価する対応が求められ始めているが、必要な関連データを収集して解析する方法は確立していないのが現状だという。
今回提供を開始する評価サービスでは、対象事業や製品についてカーボンニュートラル、ネイチャーポジティブ(自然再興)、サーキュラーエコノミー、ウェルネスの四つの観点でCO2排出量や労働生産性など160の指標を用意。重要な指標を選定して影響を評価できる。競合他社や業界平均値との比較に加えて、影響や効果を経済的に評価する「貨幣価値」への換算も可能だ。
PwCコンサルティング
齊藤三希子 ディレクター
PwCコンサルティングの齊藤三希子・ディレクターによれば、建設業界や消費財メーカー、モビリティー業界などからの問い合わせが多いという。今後、原材料の需給状況や調達先のシミュレーション機能などを強化する。
(下澤 悠)