25年はWindows 10のリプレース商戦がピークを迎え、年間でのクライアント端末販売台数は前年比59.9%増の236万台と大幅に伸長した。GIGAスクール端末更新の影響を除いても、PC販売台数は同51.1%増の215万台だった。また、25年10月のEOS以降も中小企業のPC需要は継続しており、10~12月だけでも、GIGAスクールを除くPC販売台数は前年同期比50.3%増の高水準だった。全体の売上高は15四半期連続の増収。直近6四半期は2桁成長が続いた。
(日高 彰)
大塚裕司 社長
EOS特需が成長の大きな要因ではあるものの、取引先1社あたりの売上高も前年比12.0%増の373万円で、3年連続で2桁増となった。大塚裕司社長は「EOSは25年10月で終わっているが、企業のIT投資は底堅い。全体の売上高は第4四半期だけでも前年同期比11.1%の増と、しっかり出せている」「EOS特需というエンジンの後ろに隠れているもう一つのエンジンが、『オフィスまるごと』の浸透だと思っている」と述べ、特需の波をつかむだけでなく、顧客に対してより幅広い業務効率化やDX推進の提案ができたことを強調した。24年度はマイナス成長だった複写機の販売台数も、25年度は6.9%増の3万8315台と増やした。
セグメント別では、システム構築とそれに付随する製品販売の「システムインテグレーション事業」がEOS特需で前年比24.1%増の9029億円と大きく伸びたほか、保守やアウトソーシングサービス、サプライ品販売などの「サービス&サポート事業」も同10.5%増の4198億円と2桁伸長した。
25年10月には、サプライ品の通販事業で競合するアスクルがサイバー攻撃の被害に遭い出荷が停止したことから、大塚商会の「たのめーる」を利用する新規顧客が増加した。大塚社長は「コールセンターや配送も含めキャパシティーオーバー気味だったが、現在はほぼ正常化した。初めて取引したお客様にも大塚商会のファンになってもらいたい」と話す。受注や物流などの体制を強化し、より大規模な物量の取り扱いに対応する方針を示した。
特需の反動減が警戒される26年度の業績は、売上高1兆3110億円、営業利益900億円、純利益611億円と、売上高は微減ながら、サービス系の商材の販売強化により営業利益はわずかでも増益を狙う計画とした。中小企業でも使いやすいAIソリューションの提案に加え、経済産業省が主導する「セキュリティ評価制度」が26年度から始まることから、セキュリティー商材の拡販に注力する。