身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員

<身につけたい社会人マナー スタートダッシュ新入社員>第8回 上座、下座に注意

2002/05/27 16:04

週刊BCN 2002年05月27日vol.942掲載

 取引先の会社や顧客を訪問すると、応接室に案内されることが多い。そこでまごつくのが席順である。

 どこに座ればいいのか、案外知らないものである。

 また、来客を迎えた女子社員にとっても、どう案内するかは必須知識となる。

 日本ではまだ上座、下座の発想が色濃く残っているので、重要人物を下座に案内などしたら、相手は気分を害すること必至である。

●応接室や会議室

 応接室のつくりは一様ではないが、原則として言えば、(1)入り口から遠い場所が上席、(2)長椅子と個別椅子がある場合、長椅子が客用である。判断のキーワードは「入り口」。これは会議室などでも共通している。

 上司と一緒の場合の席順は、この場合も入り口を判断材料に、入り口から一番遠い席が上席である。

 会議室の場合でも、入り口から遠い方が上席、つまり客用である。何人かで訪問した場合、会議室では中央が上席、その右隣が二番席、左隣は3番席となる。応接室の場合とは異なるので注意しよう。

 事務所内の応接セットの場合はどうか。(1)窓に向かう眺めの良い席が客用、(2)事務机から遠い席が客用――である。

●乗り物の場合

 ついでに乗り物の場合にも触れておこう。

 上司を含めて5人でタクシーに乗ったとする。後ろに3人、前に2人座ることになるが、前に座るのは地位の低い2人で、運転手の隣が最も下位の人間である。一番の上席は運転手の後ろで、次は入り口側、3番目の人間が真ん中に座ることになる。

 これが、お客さん自身や上司が運転する場合は、上席は前の運転手の隣である。後ろ側はタクシーの場合と同じである。

 では、新幹線など列車の場合はどうか。

 3人掛けの場合、上席は一番奥の窓側である。二番目が通路側で、真ん中が3番目ということになる。

 向かい合わせの4人席の場合は、進行方向に対して窓側が最上席で、二番席がやはり窓側、3番席が進行方向を向いた通路側席ということになる。
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