変わるかシステム入札

<変わるかシステム入札 第二章>都道府県と市町村で格差

2002/11/18 16:18

週刊BCN 2002年11月18日vol.966掲載

 

ECOM調査に見る電子自治体進展度合い(上)

 電子商取引推進協議会(ECOM、張富士夫会長=トヨタ自動車社長)と三菱総合研究所(谷野剛社長)は、共同で「電子自治体構築におけるアウトソーシング活用の実態調査」をまとめた。この調査によると、都道府県レベルでは「電子申請」、「電子調達入札システム」、「電子申告」について「検討中」もしくは「構築中」が7-8割に達するものの、市町村の7-8割が「未計画」と、都道府県と市町村の格差が浮き彫りになる結果となっている。

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 ECOMは、電子商取引推進のために設立された団体。電子政府の実現が民間部門の情報化を促し、情報技術の開発の先導的役割を果たすとの観点に加え、「行政の電子商取引への参加は広範な新規プレーヤーを掘り起こす」として、「電子政府委員会報告書」を発表するなどの活動を行っている。

 今回の調査は、全国の地方公共団体3287団体を対象に、電子自治体に関連する個別業務ごとの推進状況を把握するために行い、21%にあたる686団体から回答を得た。

 結果を見ると、表題にあるアウトソーシングの活用実態と共に、電子自治体化がどの程度進展しているのかが明確になっている点が興味深い。

 まず、「ホームページの開設」については、都道府県レベルで95.0%、市町村レベルで86.8%といずれも高い割合となっている。

 ところが、「電子メールを活用した行政ニュースの発信」では、都道府県が45.0%なのに対し、市町村では5.6%と大幅な格差がつき、さらに「各種統計情報提供サービス」が都道府県70.0%なのに対し市町村25.3%、「条例・規則データベースサービス」は都道府県63.0%に対し市町村18.8%、「災害情報」についても都道府県50.0%に対し市町村22.2%と格差が大きい。

 市町村レベルでは、ホームページを開設したものの、そこに掲載された情報量がまだ少ないという実状を裏付ける結果となっている。

「職員が何の目的でホームページを開設したのか、その意義を認識しないまま、横並び意識でとりあえずつくったというところがいまだに多い」(市町村関係者)との声がある。今回の結果を見るとそれがもっともだとうなずける。

 もっとも、都道府県の情報公開についても、「インターネット経由での情報公開の請求受付・開示」については10.0%と、十分に実施されているとはいえない状況だ。

 ネットの特徴として、紙やテレビのような情報提供側からの一方的な発信だけでなく、受け手側からの要求を受け入れるインタラクティブ性があげられるが、現状の電子自治体においては、情報発信は進みつつあるものの、インタラクティブとはいえない状況となっている。(三浦優子)
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