年頭所感

【2006年 年頭所感】 富士通システムソリューションズ(Fsol)

2006/01/09 20:37

週刊BCN 2006年01月09日vol.1120掲載

「品質の向上」

秦 聖五社長

 ソフト開発、社員、そして会社などあらゆる面でクォリティ(品質)の向上が必須だと感じている。市場環境は上向きはじめたが、質が悪ければ当然生き残っていけない。存在感を示すためには、品質の向上が重要になる。

 ソフト開発では、昨年度複数の不採算案件が発生し、約22億円の損失を計上した。なかには、1つの開発案件で売り上げに対して、2倍の原価がかかってしまったプロジェクトもあった。

 この反省を生かし品質チェックの専門部隊を設置、プロジェクト管理体制を強化した。営業担当者は売り上げだけでなく、利益を重視し採算の合わない商談は追わないなど、意識改革に向けての整備も進めた。これが奏功して、05年は不採算プロジェクトは1件も発生していない。引き続き、計画通りの原価率で判断する厳しい品質チェックを基本としていく。

 一方、顧客への対応でも品質向上を進めており、CRM(顧客情報管理)システムを有効活用してクレームや要望分析を本部ごとに展開している。会社の質向上という観点から昨年10月には、専門部署の「経営品質推進室」を設置。全社員、そして会社全体を競争力のある組織に引き上げたいと考えている。

 品質向上のための基本的な考え方や仕組みは整ってきたので、今後はそれを浸透させていくことに力を入れる。質を高めて厳しい環境のなかで生き残っていきたい。
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