利上げ、円高などが懸念材料に

 順調に上昇してきた東京市場だが、年明けは波乱に見舞われた。要因の一つは日銀による追加利上げに対する懸念。好調な輸出や旺盛な設備投資など景気に明るさは増しているものの、個人消費など弱い部分も残っており、早期の追加利上げは景気を再び失速させてしまうというのが株式市場の見方。1ドル=119円台まで進んでいた円安は利上げ観測を受けて円高に反転の気配を見せている。昨年末の株価上昇を支えていた企業収益の上方修正期待は、金利上昇・円高によって後退しかねない状況。株価波乱のもう一つの要因は昨年高騰していた原油相場や金、銅などの非鉄相場が急落していること。原油価格の下落は長い目でみれば経済活動にはプラスだ。しかし一方では、原油など商品相場で運用しているヘッジファンドの資金状況悪化、産油国の運用額縮小ということが懸念される。世界的な投機資金の移動が起こる可能性も否定できない。

 株式市場は為替、原油相場など外部環境をにらむ形で調整ムードが強まった格好だ。

 一方、米国市場の2007年相場は順調なスタート。急騰したのがインテルだ。大手証券が投資判断を「買い」として業績予想を引き上げたのが要因。新型MPU(超小型演算処理装置)である「コア2デュオ」のうちノートPC用プロセッサ「Merom」の売り上げが好調という。インテルの株価急騰を受けてAMDなど半導体関連株が軒並み高となった。今年はPCなどIT製品が買い替え時期に差し掛かるところに、新OS「ビスタ」が1月末から市場に投入されることから、半導体やPCメーカーが株式市場で人気を集めそうだ。また、昨年の中間選挙で躍進した民主党は情報ハイウェイ構想を推進した党であり、ハイテク株の優位性が増すとの見方もある。(有賀勝久)