子会社、孫会社の健闘目立つ

 ソニーの株価が上昇。世界的な株安連鎖から立ち直った東京市場のなかでも、ハイテク株全体をけん引するかたちになっている。ゲーム機「プレイステーション3(PS3)」について、製造コストの削減に着手することを明らかにした。ゲーム事業は2007年3月期で2000億円強の営業赤字となる見通しで、製造コスト削減による収益回復に期待が高まっている。任天堂の「Wii」に比べて苦戦していた「PS3」だが、バンダイナムコゲームスがゲームソフト「ガンダム無双」を発売した3月第1週以降、販売が増加しており、人気ソフト効果で挽回に期待がかかる。また、日経産業地域研究所の新製品ランキングでソニー製テレビ接続型パソコンがトップに浮上したことも明るい材料だ。

 明るい話題は子会社にも相次いでいる。ネット接続事業を行うソネットエンタテインメント(東証マザーズ)は、07年3月期の業績が当初予想を大幅に上回ると発表して株価が急騰した。07年3月期の経常利益は32億円(前期比3.2倍)と当初予想の28億円を上回る。今期末には創業来初めての配当(1株当たり2300円)を実施する。

 ソネットエンタが約60%の株式を保有する子会社にソネット・エムスリーがある。ソニーから見れば孫会社にあたる。その同社が3月15日、東証マザーズから東証1部に移行した。1部上場には業績や株主数などの基準を満たす必要があり、企業としてステップアップしたひとつの証しとなる。同社は医薬品情報のサイト「m3.com」を運営、日本の医師の55%(14万人強)が登録している。このサイトでは日本最大の医薬品情報サービス「MR君」などを展開している。

 ソネット・エムスリーの時価総額が1000億円を超えるのに対して、親会社のソネットエンタのそれは800億円程度。親子企業での時価総額逆転も話題になっている。(有賀勝久)