進化

奥田陽一 社長

　ITサービス業界は今年、昨年にもまして激しく動く。再編もより加速する可能性がある。当社は業界に先駆けて経営統合を成し遂げ、今年度（2008年3月期）連結売上高は前年度比18.2％増の3480億円を見込む。来年度は経営統合の成果をさらに確実なものにする。

　顧客企業のビジネスや技術の変革はとどまるところを知らない。ここ1年あまり経営統合で苦心したが、「内部固め」とか「安定」とか言っている余裕はなかった。一昨年は「挑戦」、昨年は「飛躍」、今年は「進化」を掲げて全力で突き進む。顧客のスピードを上回る進化をしていかないと勝ち残れない。年商4000億円までの成長はすでに視野に入っている。

　グローバル化の進展も加速する。顧客企業が世界のライバルと戦って勝てるだけのITサービスを提供する義務がある。グローバルで通用するオープンな技術を世界中からいち早く調達し、最適化して顧客に届ける。アウトソーシングも受ける。

　また、環境配慮型の商材も従来に増して拡充する。今年秋には都心型では3つめのデータセンターを開設する。省電力の技術を結集し、「当社のITサービスを利用すれば、これだけのCO2が削減できる」と明示したい。こうしたプラットフォーム技術に強い当社らしさを売上高構成比で示すと、保守アウトソーシングが4割、ソフト開発が3割、製品販売が5割を占める。目標とするビジネスモデルを見失うことなく、成長のアクセルを踏み込んでいく。

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