ラジオ復権によるRadio2.0へ

 オンキョー(大朏直人会長兼社長)の子会社でオンキヨーエンターテイメントテクノロジー(大朏宗徳社長)は新感覚ラジオ情報検索サービス「MuFi(ミューフィー)』を開始した。ユーザーのリスニングスタイルがアナログからデジタルへと変貌するなか、ラジオをPCで楽しむ新しいサービスを作り上げていった。

 番組情報の提供や楽曲の使用許諾を得るため、リレーションを深めてきた結果、ラジオ局がなびいたのは1年ほど前のことだった。ラジオ局にとっては、ミューフィーを使えば、時間帯が合わずに聴けないリスナーに放送を楽しんでもらえるなどファン層の拡大という点で大きなメリットがある。その後、サービスの改良を加えていき、今年リリースにいたった。

 ミューフィーはラジオ放送を携帯用ラジオ、もしくはUSBチューナーなどをつないだPCのHDDに最大1週間分を録音できるサービス。オンキヨーが独自の技術でラジオ局のHPにあるタイムテーブルをもとに、何時にどんな内容の番組、楽曲がオンエアされたか、CUEシート情報として配信する。ユーザーは専用クライアントソフトをPC上にインストールし、ラジオ局を選択して録音設定にしておけば、CUEシートから自分の好きな番組、楽曲を検索して聴くことができる仕組みだ。

 インストールされるガジェットは番組検索用と楽曲検索用の2種類ある。UIはデスクトップ常駐型にした。デザインは女性デザイナーが担当し、「クリアファイルのような透明感のある見やすく使いやすい画面にこだわった」(オンキヨーの村田稔・経営企画室 参事 エグゼクティブ プロデューサー)という。

 現在はサンコー製のUSBチューナーに対応しているが今年中には自社開発のチューナーをリリースし、広告とハードで収益をあげる。将来的には、ガジェット画面にオンエアされた番組のロゴや、番組概要、アピールポイント、スポンサーのロゴを表示したいと考えている。また、「天気や交通など、さまざまな情報を検索できるようなサービスにしていきたい」と構想を語る。

 今後は「体験型イベントによる認知向上や新たなリスニングスタイルの提案、また全国展開やインターネットラジオへのサービス拡大を通じて、ラジオの復権、『Radio2.0』を目指す」(村田氏)と意気込む。(鍋島蓉子●取材/文)