イノベーション、スピード、チームワーク
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| 角一幸 副社長 |
当社の売り上げの70%以上は会計事務所部門が占める。残りが地方公共団体部門だ。国税庁統計によると、申告企業の約3割が黒字だが、7割は赤字を計上している。顧問先が赤字であれば、会計事務所は顧問料の引き下げ圧力を受けることになる。とはいえ、当社の中小企業向けの財務会計システムはレンタルで提供しているので、安定収入を得られる仕組みにはなっている。 地方公共団体も財政は厳しいが、追い風の要素もある。その一つはeLTAX(地方税ポータルサービス)で、本格的な普及期に入っている。もう一つは制度改正に伴うシステム改修だ。
将来を見据えて、本社がある栃木県では約15億円を投じたITCビルが2010年9月に竣工。TKCインターネット・サービスセンターでは、約3億円を投じた第2サーバールームが竣工した。2011年は、ソフトウェアの開発と人材投資に力を入れる。会計事務所部門と地方公共団体部門を対象に、クラウド事業を推進する。これまでC/S型で提供してきた中堅企業向け財務会計システムのASP提供を開始する予定だ。地方公共団体向けには、新たにTKCクラウドサービスを用意。アウトソーシングサービスとTASKクラウドサービス、TKC行政ASPを統合する。
厳しい環境下で求められるのはイノベーションだ。イノベーションに加えて、スピード、チームワークで成長を目指す。