イノベーションの加速
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| 浅田和則 社長 |
キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)のITソリューション(ITS)事業を統括しているのが、当社キヤノンMJアイティグループホールディングス(キヤノンMJ-ITHD)だ。ややもすればグループ内で分散していたITS事業を、2010年4月から中間持ち株会社の当社がとりまとめることにした。決算セグメントでは、私が担当しているITS事業を切り出して開示。対外的にも業績に責任をもつことを明らかにする意味もある。
予想値ベースでITS事業の2011年12月期の年商は1280億円。キヤノングループがもつ世界の顧客に向けて、高品質なITSサービスを提供することが当社のミッションであることを考えると、ビジネスの伸びしろはまだ依然として大きい。
このため、米国や欧州のキヤノングループ会社とも一部ITS事業で連携を始めている。アジアでは中国法人が当社の傘下にあるが、これまでは日本向けのオフショアソフト開発会社の側面が残っていた。今後は、キヤノングループを含む日系企業や、地場のキヤノンユーザーに向けたITSビジネスをより重点的に取り組む。従来のドメスティックなSIビジネスとは、すでに競争すべきライバルが大きく異なる。世界列強のなかで勝ち残るには、やはりイノベーションを加速するしか方法はない。