売ることなくして企業なし

簗田稔 社長 2013年は「コアグループ」として新しいスタートを切った“グループ設立40周年”にあたる。創業の精神を表す言葉として「売ることなくして企業なし」があるが、どれだけすぐれたプロダクトやサービスをつくったとしても、売れなければ企業としての存続はあり得ないということを意味している。
組み込みソフト開発を強みとする当社を取り巻く環境は、残念ながら非常に厳しいといわざるを得ない。従来の携帯電話やテレビといった領域にとどまるのではなく、新しい領域へと積極的に打って出ることで、次の成長につなげる。具体的には、M2M(マシン・トゥ・マシン)関連の自社プロダクトやサービスを体系化した「ReviveTally(リバイタリ)」や、スマートフォンのAndroid OS向けの通信監視アプリや通信制御エンジンなどを製品化した。ロボットテクノロジー(RT)分野では、センサ技術を駆使した製品づくりや、準天頂衛星「みちびき」に対応した高精度GPS補正システムの技術開発に取り組んでいる。
最先端の組み込み開発を担うコアR&Dセンターには、データセンター設備を増築する準備を進めており、今後のM2M絡みのサービス型ビジネスに活用していく方針だ。業務システム分野では、ヒット商品に育ったIT資産管理の「ITAM」やドキュメントデータ管理(DDM)などを軸にビジネスを伸ばす。