特定非営利活動法人「ITコーディネータ(ITC)協会」(播磨崇会長)は、IT活用によって中小企業の経営改善をサポートするITCの「実践力」の強化を図ろうとしている。今年7月22日、2013年度からITCのポイント制度を見直して、名称を「実践力ポイント」に変更することを発表した。

 中小企業とITベンダーの橋渡し役を担っているITCは、その資格を維持するために、毎年、更新手続きを行う必要がある。ITと経営に関するノウハウを磨くために、継続的な学習が求められており、学習内容がITC協会によってポイント化されている。ITコーディネータは、学習につながった活動を登録すれば、ポイントを与えてもらうという仕組みだ。

 ITC協会は今回のポイント制度の見直しによって、クラウドなどITの進化によって課題になっているITCの「実践力」の向上を目指し、実務的な活動を新たにポイントに反映する。さらに、ポイント取得のためのITCの金銭的な負担や時間的な制約を軽減する措置を講じるという。

 ポイント制度の改定内容は、大別すると次の5項目だ。

(1)ビジネス実践活動のポイント換算と上限値を見直す。プロジェクト管理やマーケティング、セールスなどの企業内を含めた活動を16時間1ポイントに引き上げて、上限値を6ポイントに拡大する。
(2)自分のノウハウをITCのコミュニティに提供する活動の上限値を撤廃する。これによって、事例発表や研修講師、論文執筆などによって知識を共有する活動を促す。
(3)届出組織の研修・セミナーのポイント換算を見直し、上限値を撤廃する。ITコーディネータの届出組織が主催し、公開を前提として組織長が承認した研修・セミナーを2時間1ポイントに引き上げる。
(4)オンラインで学習を行うeラーニング研修と座学形式の研修との時間換算の差を撤廃する。
(5)協会認定の定期刊行物の上限を撤廃する。

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 ITC協会によると、2012年3月末時点で、全国のITC資格を取得した人は累計で9893人。しかし、資格を現在も保有している人の数は6337人で、取得者のおよそ3分の1は資格を維持することができていないのが実情だ。

 今回のポイント制度の見直しによって、資格を維持しやすくし、継続的に活動するITコーディネータの増加を目指す。(ゼンフ ミシャ)