佐久間嘉一郎 社長
 日立ソリューションズにとって2015年の大きな変化は、4月1日付で社会インフラや金融、公共分野のシステム事業を、日立製作所本体の情報・通信システム社へ移管することだ。当社単体ベースで約1万人になる社員のうち、約半数が本体へ移る。当社は、製造や流通、通信といった民需分野に専念する。

 社会インフラや金融、公共は、日立製作所本体と一体となって取り組むプロジェクトが増えていることから、むしろ本体に移管したほうが合理的だと判断した。一方で、民需分野はスピード感ある対応が求められていることから、もともと機敏な動きを強みとする日立ソリューションズが担当する。こうしたことから、2015年のキーワードは「しなやかに」とした。スピード感があり、スマートで、柔軟性に富むシステムが、民需分野の顧客に求められているからだ。

 直近では、当社が独自に開発したファンビジネス向けのCRM(顧客管理)を活用したシステム構築が印象に残っている。ある野球チームの集客力を高めるためオムニチャネルやO2Oなどの手法をクラウド方式で提供。カスタマプロファイリングによって「見込み客」を「ファン」に育成するというものだ。顧客とともに試行錯誤を繰り返しながらファンを増やしていくプロセスは、まさに「しなやか」さを象徴するものだった。何が正しいのかが明確ではないなかで、アジャイル的な手法で顧客とともに回答を導き出していった。こうしたしなやかさを伸ばすことが、今後の成長につながっていく。