今回ご紹介するのは、人工知能(AI)を活用した対話エンジンの研究開発に取り組むスタートアップ、Nextremer(ネクストリーマー)です。事業内容にも掲げる「オープンイノベーション」で、さまざまな分野に活用できる対話エンジンを提供しています。
Company Data会社名 Nextremer
設立 2012年10月
社員数 37人(2016年09月現在)
所在地 東京都板橋区(本社)
事業概要 人工知能テクノロジー(対話エンジン)の研究開発、人工知能テクノロジーを活用したオープンイノベーション
URL:http://www.nextremer.com/ どんな会社なの? 
向井永浩
代表取締役CEO対話エンジンの研究開発、販売を行っています。
Nextremerの対話エンジンの用途としては大きく(1)音声対話インターフェース(2)チャットボットの2種類があります。(1)音声対話はホテルや高速道路のサービスエリア/パーキングエリア、銀行など、(2)チャットボットは、受付業務やFAQ、CS業務など、幅広い業界で利用されています。「人とコンピュータの対話を手がけている会社です」(向井永浩代表取締役CEO)。また、対話エンジンを強化するために「オープンイノベーション」として、大手研究所などと共同研究を行っています。
どんなところとオープンイノベーションに取り組んでいるの? 自動車、出版印刷、家電などさまざまです。
最近の事例では、Hondaの研究開発子会社であるホンダ・リサーチ・インスティチュート・ジャパンが開発した言語処理を支援するソフトウェアを言語解析に利用した対話型インターフェースソフトウェア「MINARAI(ミナライ)」を開発。これを搭載した「対話接客システム」を東日本高速道路のサービスエリアで活用する実証実験を行うと発表しました。MINARAIの特徴は、「AIと人との協業」。AIと顧客との会話が破たんすると、人間のオペレータに切り替わり、その後の対応を引き継ぎます。その会話パターンをAIが学習することでより高度な対話を実現できるようになることがMINARAIの特徴です。
Nextremerの対話エンジンは、こうしたオープンイノベーションの取り組みや、ビジネスとして実用化できるかたちで研究を重ねてきていることを強みとしています。
今後取り組むことは? 組織体制の強化を行っていきます。
Nextremerが提供する対話エンジンへの引き合いは多く、ビジネスとして大きな手応えを感じているといいます。今後は、一層のビジネス拡大を見据えて、エンジニア以外の人員も増やしていく計画です。「現時点の従業員は約40人。今期(2017年9月期)までに70人程度にしたい」(向井代表取締役CEO)と意気込みをみせています。
また、インドに研究開発拠点を設けている同社。「来年あたりには、米国やヨーロッパに進出したい」と海外進出にも意欲的です。
よろしくNextremer
Nextremerでは、リマインダーに利用できるコンシューマ向けスマートフォンアプリの「ピクレトリ」や、対話エンジンのプロモーション、UI/UXの実験を目的として、対話エンジン「AI-Galleria」を搭載した対話ロボット「AI-Samurai」を開発しています。また、研究開発拠点を置く高知でも「人“高知”能」計画と称してAIを活用し、ブイキューブ、高知銀行と実証実験を行うなど、同社の取り組みは実に多様。「対話テクノロジーのリーディングカンパニーになる」ことを目指します。Nextremerは「対話エンジン」でイッポ前へ!