「Infrastructure as a Service」の略。「イアース」や「アイアース」などと読む。「Infrastructure」は、サーバーやストレージ、ネットワークなどの基盤を意味する。

IaaS／PaaS

　「Infrastructure as a Service」の略。「イアース」や「アイアース」などと読む。「Infrastructure」は、サーバーやストレージ、ネットワークなどの基盤を意味する。

　CPUなど、コンピュータのハードウェア機能をインターネットを通じて提供するサービス。

　初期の頃はHaaS（Hardware as a Service）と呼ばれていたこともあった。

　ユーザーにとってのメリットは、ハードウェアの購入や更新にかかる費用が削減できること。システムを導入するまでにかかる時間の短縮も可能だ。

　ハードウェアのスペックやOSなどを自由に選ぶことができるので、システムの再構築もすばやくできる。

　実際に設備を導入して運用するよりも、システムの拡張が比較的容易。減価償却を気にする必要がないため、システムが不要になった場合、サービスを解約すればよいという手軽さもある。オンプレミスに比べて自由度は高い。

　一方、ハードウェア機能だけでなく、ミドルウェア機能も揃えて提供するサービスが、「パース」と呼ばれるPaaS（Platform as a Service）だ。

　アプリケーションの開発環境が包括的に用意できるので、導入してからすぐに開発作業を始めることができる。

　開発環境の構築に時間がかからないため、限られた時間をアプリ開発に集中させて生産性を上げることが期待できる。

SaaS

　「Software as a Service」の略で、「サース」や「サーズ」と読む。ソフトウェアの機能をインターネット経由で提供する。

　最大の特徴は、導入するまでの日数が大幅に短縮できる点だ。必要なソフトウェアをパッケージで購入したり、個別のクライアントにインストールしたりしなくてもよい。

　契約してからすぐに、使いたい分の機能が手軽に利用できるので、スタートアップや個別のプロジェクトでの利用にも向いている。

　さらに、導入の初期コストが安くできることも魅力。企業などでは、オンプレミスの代替として、人事や労務、会計などの領域で徐々に導入例が増えている。

　ソフトウェアは、急に社員が増えた場合でも、追加で購入する必要がなく、柔軟な対応が可能。必要な機能を後から増やすこともできる。

　データはインターネット上で管理するので、複数の人で同じデータを共有したり、編集したりすることもできる。

　サーバーを設置せずに利用できるので、サーバーの設置場所を気にしなくてすむほか、保守管理にかかる手間や費用を削減できる。

　また、インターネット経由でソフトウェアが使えるため、業務の自由度が増す。

　インターネット環境と接続するクライアントがあれば、社外をはじめどこからでも利用でき、在宅勤務などの幅広い勤務体系で活用できる。

　APIが公開されている場合は、オンプレミスとの連携も可能だ。