SOHO向けだけではなく、中小企業から大手企業まで領域を拡大していくと、プリンタとのセット提案で必要になるのがセキュリティ対策だ。エプソン販売は、シーイーシーが提供する認証印刷ソリューションに対応し、オフィスのセキュリティリスクを軽減する。
大企業だけではなく、いまや中小企業でもセキュリティ対策への意識が高まっている。情報漏えいの経路は、マルウェアによるものから、データの入ったPCやメディアの紛失などさまざまあるが、紙媒体の扱いに原因があるケースも大きな割合を占める。なかでも、印刷物の取り忘れは、情報漏えいでありがちなミスといえよう。そこで必要となるのが認証印刷ソリューションだ。
北村光一
販売推進本部BP MD部
部長
エプソン販売は、シーイーシーのICカードや生体情報を活用した認証印刷ソリューション「SmartSESAMER SecurePrint!」を採用。PCから印刷実行すると印刷ジョブがEpson Print Adminサーバーに送られ、蓄積される。出力したいプリンタに取り付けたICカードリーダーにICカードをかざすことでサーバーに蓄積したジョブを表示し、印刷を実行する。これにより、だれが出力した印刷物かわからず、放置するということがなくなり、また無駄な印刷も軽減できる。また、サーバーにつながっているプリンタであればどこからでも出力ができるので、空きプリンタを利用することで待機時間を減らすことができる。このほか、プリンタには基本的な機能のみを搭載し、内部に情報を残さないことで、プリンタ本体からの情報漏えいを防いでいる。
シーイーシーの認証印刷ソリューションは、プリンタ本体ではなく、サーバーシステムに組み込んでいる。今後もサーバーシステムに組み込めるソリューションを拡大していく方針だ。なかでも「クラウド上での文書管理や文書共有などは、ソリューションパートナーとアライアンスを組んでサービスを提供したい」と販売推進本部BP MD部の北村光一部長は話す。また、ソリューション内容については顧客にどのようなニーズがあるのかを見極めながら進めていくとしている。
今後の課題として北村部長は「ツールや開発していただける環境はもっているので、まずはそれをパートナーに使ってもらう。そして当社がもっている複合機やプリンタ、スキャナとパートナーがもっている仕組みをつなげ、拡販していきたい」と語った。