第30回目を迎えた今回、登場いただくのはハタプロです。2012年から開始したIoTビジネスで数多くの大手電機メーカーや通信会社の案件を受託し、実績を積み重ねてきました。同社は今、自社プロダクトの開発に力を入れており、なかでもパーソナルロボット「ZUKKU(ズック)」は開発中にもかかわらず、すでに注目を集めているようです。
Company Data会社名 ハタプロ
設立 2010年11月8日
所在地 東京都港区(本社)
事業概要・ロボット/車載機器/電子機器の企画/開発/販売
・ハードウェア受託
・ソフトウェア受託 など
URL:http://hatapro.co.jp/ どんな会社なの? IoTやビッグデータ、AIを絡めたハードウェアの開発と、それに付随するアプリケーションを提供しています。
BtoBをメインにIoTに特化した開発案件を手がけてきたハタプロ。伊澤諒太代表取締役は「大手企業からの案件受託で培った技術力と開発実績」「少数精鋭ですばやくよいものを納品できる組織体制」が強みだと話します。
伊澤諒太代表取締役( 右)と山関祥也氏。
写真中央が小型パーソナルロボット「ZUKKU(ズック)」
こうしたIoTやビッグデータ、AIを活用した開発・構築サービスを提供する「ソリューション事業」と、産官学連携のイノベーションを推進する「研究開発・教育事業」、自社製品を開発・提供する「プロダクト事業」の3事業を展開。とくにこれからは、プロダクト事業を伸ばしていく考えだといいます。
プロダクト事業で何をしていくの?
パーソナルロボット「ZUKKU」の開発に力を入れていきます。
ZUKKUは「IBM Watson」を活用したパーソナルロボットです。顔認識や感情認識ができるカメラを備えているほか、「小型で、モバイルバッテリとSIMカードを搭載しており、どこにでも置くことができる」(山関祥也氏)ことがポイントです。
主な利用シーンの一つがリテールです。商品棚などに簡単に設置でき、タブレット端末をZUKKUの隣に置くことで、来店客がロボットとコミュニケーションをとりながらタブレット端末を操作して利用することを想定しています。「AIが顧客の特性を分析し、統計を出すことが可能で、来店客一人ひとりに合ったおすすめができる」(山関氏)ことも強みです。
今後の方向性は?
今年はZUKKUの普及を目指します。
ZUKKUは17年後半頃の提供を予定。すでに大手自動車メーカーや小売店から引き合いがきているようです。伊澤代表取締役は「ロボットが普及すれば、ロボットから得られるデータも増えるので、従来のソリューションビジネスも伸びる」と話し、ZUKKUへ期待を込めています。
よろしくハタプロ
早くからIoTに取り組み、実績を上げてきたハタプロには、ほかにもさまざまな特色があります。その一つが、台湾の政府機関である工業技術研究院との技術提携です。IoT分野での共同研究を行っており、台湾がもつ最先端のハードウェア技術を取り入れ、事業を展開しています。こうしたことからもハタプロは、日本の有力なIoTスタートアップといえるでしょう。ハタプロは「実績豊富なIoTビジネス」でイッポ前へ!