年頭所感

守破離

2018/01/17 09:00

週刊BCN 2018年01月08日vol.1709掲載

 昨年は製造業のIT投資が活発だった。なかでも自動車関係にまつわる部品、車載用ソフトウェアの開発が活況だった。製造業全体ではIoT、AIはまだビジネスになっていないが、引き合いは非常に多い。また、中堅・中小企業では基幹系システムが老朽化しており、リプレース需要が増えている。

杉山 清
社長

 そのなかで、昨年4月にグループ内のシステム構築や保守を手がけるNEC情報システムズを吸収統合し、社員数は1万3000人までに増加した。業務内容やプロジェクトが重なるところがあり、体制整理を進めている。例えば、AIのソリューションセンターを社内につくり、AIの案件をここに集中させた。相談受付窓口も設けた。9月にはイノベーション戦略本部の農林水産事業に関する機能を独立させ、スマートアグリ事業推進部を新設し、農業ICTの加速を図る。セキュリティ関連では、パブリック事業本部、プラットフォーム事業本部、イノベーション戦略本部に分散していたセキュリティに関する機能を集約し、セキュリティ事業推進本部として新設した。今年も引き続き事業統合を進めていき、より連携を強め、NECグループ全体の成長に貢献していく。

 今年のキャッチフレーズとして「守破離」を掲げる。基本を学び、習得し(守)、基本をベースに自分の技とし(破)、新しい流派をつくる(離)という意味で、まさに新しい価値を創造するデジタルトランスフォーメーションのようだ。今は「守」の割合が高いが、今後は「破」を高めていく。
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外部リンク

NECソリューションイノベータ=http://www.nec-solutioninnovators.co.jp/